唾液の質を高めて免疫力アップ!唾液の質を高める食べ物
こんにちは。白根歯科クリニック院長の白根和明です。
日頃からケアを徹底されていても歯周病に罹患される方もいらっしゃいます。
歯周病に罹患する要因の1つが免疫バランスの乱れです。
私たちの体を守る免疫力を高める要素の一つとして、唾液の働きが関わっています。
では唾液がどのように免疫と関わり、私たちの健康を支えているのでしょうか?
今回は、唾液と免疫力の関係とともに免疫力アップに欠かせない食材をご紹介します。
唾液は口腔内にある「唾液腺」から分泌され、成人で1日1.0〜1.5リットルほど分泌されます。
口腔内を潤すだけではなく、会話や食事など無意識の場面で役立っているのです。
唾液の代表的な役割は以下の4つ。
•消化を助ける
•口腔内の清潔を保つ
•口の健康を保つ
•全身の健康を保つ
消化を助けるのが唾液中のアミラーゼです。アミラーゼは食物に含まれるデンプンを糖に分解し、胃腸の負担を軽減します。
また口腔内の健康にも唾液は欠かせません。口臭の原因である食物残渣を洗い流し、虫歯予防に貢献します。
さらにガンの原因物質を抑制する効果も。唾液中のペルオキシダーゼが作用し、体内の活性酸素を消去します。
口腔内だけではなく、ガンや心臓病など生活習慣病を予防するなど全身の健康に関与しているのです。
(※)西岡一:唾液と活性酸素とがん予防、業界展望(医歯薬出版)
唾液には免疫に関与するIgA(免疫グロブリン)と呼ばれる抗体が含まれています。
IgA(免疫グロブリン)は口腔内や鼻腔内から侵入した病原体やウイルスなどの侵入を防ぐほか、侵入した病原体やウイルスに結合し、機能を無効化。
そのため唾液の分泌量が減少するとIgA(免疫グロブリン)の働きが弱くなり、免疫力が低下するのです。
特に、口腔内は皮膚と異なり粘膜で覆われており、侵入しやすい特徴があります。
体内に侵入させないためにも唾液に含まれるIgA(免疫グロブリン)は、重要な役割を果たしているのです。
唾液の質を高めるには以下の食べ物や栄養素が有効です。
•食物繊維
•乳製品・発酵食品
•タンパク質
•ビタミン・ミネラル
この章では、各栄養素を含む食べ物と摂取すべき理由について解説します。
食物繊維は間接的にIgA(免疫グロブリン)の産生を増強します。
腸に運ばれた食物繊維を発酵させるのが腸内細菌の役割です。腸内細菌が食物繊維から短鎖脂肪酸を生成し、腸内に存在するIgA(免疫グロブリン)を活性化します。
増強されたIgA(免疫グロブリン)は腸から血流に乗って全身を巡るため、免疫力が向上するのです。
食物繊維が豊富に含まれる食材は以下の3つです。
•野菜
•果物
•きのこ類
3-2.乳製品、発酵食品
IgA(免疫グロブリン)の増強には乳製品や発酵食品が有効です。
健康な腸は善玉菌2割・悪玉菌1割・日和見菌7割の腸内細菌バランスが維持されており、常に善玉菌が悪玉菌より優勢になっています。
このバランスが崩れると免疫力の低下をきたします。
IgA(免疫グロブリン)には悪玉菌の増殖を抑制する作用がありますが、善玉菌を増殖させる作用については、今のところ明らかにされていません。※1)
腸内細菌のバランスを維持するためにも善玉菌を豊富に含む食品を摂取しましょう。
•納豆
•ヨーグルト
•みそ
※1)
悪玉菌の増殖を抑え、腸内細菌をIgA(免疫グロブリン)抗体で制御 ~腸内細菌叢改善薬の開発に道~
https://bsw3.naist.jp/research/index.php?id=1350
IgA(免疫グロブリン)などの免疫グロブリンはタンパク質で構成されます。
原料であるタンパク質が不足すると十分な量の免疫グロブリンが生成されません。
免疫を高めるためには、バランスのとれた食生活を心掛けることが大切です。
ただし、食事以外にサプリメントなどを活用した過剰なタンパク質の摂取は腎臓や肝臓に負担をかける恐れもあるので注意しましょう。
タンパク質を豊富に含む食品は以下のとおりです。
•肉
•魚
•卵
•大豆製品
•乳製品
3-4.ビタミン、ミネラル
IgA(免疫グロブリン)の働きを維持するにはビタミン・ミネラルが欠かせません。
特にビタミンAにはIgA(免疫グロブリン)産生を維持する働きが、ビタミンD・ミネラルには免疫細胞を活性化する働きがあると言われています。
ビタミンA・ビタミンD・ミネラルを豊富に含む食品は以下の通りです。
【ビタミンA】
•にんじん
•かぼちゃ
【ビタミンD】
•魚類
•きのこ類
【ミネラル】
•牛乳
•海藻
•ナッツ
今回は、唾液と免疫力の関係とともに免疫力アップに欠かせない食材をご紹介しました。
IgA(免疫グロブリン)は腸の他、鼻や喉といった上気道にも存在します。病原体やウイルスの侵入を防ぐのが上気道のIgA(免疫グロブリン)の役割です。
唾液の分泌量が減り、口内が乾燥状態にあるドライマウスは粘膜上のIgA(免疫グロブリン)が減少するため、感染症へのリスクも高まります。
進行すると虫歯・歯周病・味覚障害など様々な症状を引き起こす恐れもありますので、お口の渇きが気になった時は歯科医に相談してください。
日頃からケアを徹底されていても歯周病に罹患される方もいらっしゃいます。
歯周病に罹患する要因の1つが免疫バランスの乱れです。
私たちの体を守る免疫力を高める要素の一つとして、唾液の働きが関わっています。
では唾液がどのように免疫と関わり、私たちの健康を支えているのでしょうか?
今回は、唾液と免疫力の関係とともに免疫力アップに欠かせない食材をご紹介します。
1.唾液の働き
唾液は口腔内にある「唾液腺」から分泌され、成人で1日1.0〜1.5リットルほど分泌されます。
口腔内を潤すだけではなく、会話や食事など無意識の場面で役立っているのです。
唾液の代表的な役割は以下の4つ。
•消化を助ける
•口腔内の清潔を保つ
•口の健康を保つ
•全身の健康を保つ
消化を助けるのが唾液中のアミラーゼです。アミラーゼは食物に含まれるデンプンを糖に分解し、胃腸の負担を軽減します。
また口腔内の健康にも唾液は欠かせません。口臭の原因である食物残渣を洗い流し、虫歯予防に貢献します。
さらにガンの原因物質を抑制する効果も。唾液中のペルオキシダーゼが作用し、体内の活性酸素を消去します。
口腔内だけではなく、ガンや心臓病など生活習慣病を予防するなど全身の健康に関与しているのです。
(※)西岡一:唾液と活性酸素とがん予防、業界展望(医歯薬出版)
2.唾液と免疫力の関係
唾液には免疫に関与するIgA(免疫グロブリン)と呼ばれる抗体が含まれています。
IgA(免疫グロブリン)は口腔内や鼻腔内から侵入した病原体やウイルスなどの侵入を防ぐほか、侵入した病原体やウイルスに結合し、機能を無効化。
そのため唾液の分泌量が減少するとIgA(免疫グロブリン)の働きが弱くなり、免疫力が低下するのです。
特に、口腔内は皮膚と異なり粘膜で覆われており、侵入しやすい特徴があります。
体内に侵入させないためにも唾液に含まれるIgA(免疫グロブリン)は、重要な役割を果たしているのです。
3.唾液の質を高める食べ物
唾液の質を高めるには以下の食べ物や栄養素が有効です。
•食物繊維
•乳製品・発酵食品
•タンパク質
•ビタミン・ミネラル
この章では、各栄養素を含む食べ物と摂取すべき理由について解説します。
3-1.食物繊維
食物繊維は間接的にIgA(免疫グロブリン)の産生を増強します。
腸に運ばれた食物繊維を発酵させるのが腸内細菌の役割です。腸内細菌が食物繊維から短鎖脂肪酸を生成し、腸内に存在するIgA(免疫グロブリン)を活性化します。
増強されたIgA(免疫グロブリン)は腸から血流に乗って全身を巡るため、免疫力が向上するのです。
食物繊維が豊富に含まれる食材は以下の3つです。
•野菜
•果物
•きのこ類
3-2.乳製品、発酵食品
IgA(免疫グロブリン)の増強には乳製品や発酵食品が有効です。
健康な腸は善玉菌2割・悪玉菌1割・日和見菌7割の腸内細菌バランスが維持されており、常に善玉菌が悪玉菌より優勢になっています。
このバランスが崩れると免疫力の低下をきたします。
IgA(免疫グロブリン)には悪玉菌の増殖を抑制する作用がありますが、善玉菌を増殖させる作用については、今のところ明らかにされていません。※1)
腸内細菌のバランスを維持するためにも善玉菌を豊富に含む食品を摂取しましょう。
•納豆
•ヨーグルト
•みそ
※1)
悪玉菌の増殖を抑え、腸内細菌をIgA(免疫グロブリン)抗体で制御 ~腸内細菌叢改善薬の開発に道~
https://bsw3.naist.jp/research/index.php?id=1350
3-3.タンパク質
IgA(免疫グロブリン)などの免疫グロブリンはタンパク質で構成されます。
原料であるタンパク質が不足すると十分な量の免疫グロブリンが生成されません。
免疫を高めるためには、バランスのとれた食生活を心掛けることが大切です。
ただし、食事以外にサプリメントなどを活用した過剰なタンパク質の摂取は腎臓や肝臓に負担をかける恐れもあるので注意しましょう。
タンパク質を豊富に含む食品は以下のとおりです。
•肉
•魚
•卵
•大豆製品
•乳製品
3-4.ビタミン、ミネラル
IgA(免疫グロブリン)の働きを維持するにはビタミン・ミネラルが欠かせません。
特にビタミンAにはIgA(免疫グロブリン)産生を維持する働きが、ビタミンD・ミネラルには免疫細胞を活性化する働きがあると言われています。
ビタミンA・ビタミンD・ミネラルを豊富に含む食品は以下の通りです。
【ビタミンA】
•にんじん
•かぼちゃ
【ビタミンD】
•魚類
•きのこ類
【ミネラル】
•牛乳
•海藻
•ナッツ
<まとめ>お口の渇きが気になったら?
今回は、唾液と免疫力の関係とともに免疫力アップに欠かせない食材をご紹介しました。
IgA(免疫グロブリン)は腸の他、鼻や喉といった上気道にも存在します。病原体やウイルスの侵入を防ぐのが上気道のIgA(免疫グロブリン)の役割です。
唾液の分泌量が減り、口内が乾燥状態にあるドライマウスは粘膜上のIgA(免疫グロブリン)が減少するため、感染症へのリスクも高まります。
進行すると虫歯・歯周病・味覚障害など様々な症状を引き起こす恐れもありますので、お口の渇きが気になった時は歯科医に相談してください。