40代以降は歯のトラブルに要注意!食事で取り組むエイジングケア
こんにちは。金沢市で開業している白根歯科クリニック院長の白根和明です。
「40代になったら歯やお口の悩みが増えた」と感じる方もいるでしょう。
一般的に、歯やお口の悩みが増え出すのは30代半ばから40代前後と言われています。
特に40代以降の女性は、女性ホルモンの減少の影響を受け、さまざまな変化を感じるでしょう。
歯の健康に必要な栄養素を知り、積極的に摂取すれば、歯の健康を維持できる可能性が高いです。
今回の記事では、40代以降に起こりやすい歯や口のトラブルや対処法、歯の健康に繋がる食品を紹介しています。
歯への健康意識が高まる40代以降の方は、ぜひ参考にしてみてください。
口腔内の健康に直結する歯周病の有病率は、30代から60代にかけて高くなると言われ、3人に2人が歯周病と言われています。
【参照】平成28年度 歯科疾患実態調査
また、20代や30代に比べて筋力の低下も起こり始めるため、噛む力も低下しやすい傾向にあります。
40代以降に歯の健康リスクが起こる原因は以下の4つです。
1.顎骨の吸収、顔面筋や咀嚼筋の衰え
2.女性ホルモンの分泌量の低下(エストロゲン)による唾液の分泌量の低下
3.健康状態の悪化や疲労の蓄積
4.不摂生な生活
次の項目で、4つの原因を詳しく説明します。
①顎骨の吸収、顔面筋や咀嚼筋の衰え
加齢によりカルシウムの吸収能力が低下し、骨吸収が骨形成より上回っていきます。
さらに顎の骨が吸収され、歯を支えられず、歯茎の衰退が起こりやすいです。
また、顔面や咀嚼筋が衰えるため、しっかり噛めない、固いものが食べられなくなる可能性があります。
②女性ホルモンの分泌量の低下(エストロゲン)による唾液の分泌量の低下
40代以降の女性に多いエストロゲンの低下は、唾液の分泌量が低下すると言われています。
唾液は虫歯や歯周病から守る役割があり、唾液の分泌量低下は虫歯や歯周病になる可能性が高いです。
③健康状態の悪化や疲労の蓄積
40代以降の方は仕事上の役割が増えたり、親の介護やこどもが進学したり、自分以外の悩みが増える年代です。
ストレスや疲労により自律神経のバランスが崩れてしまいます。
自律神経のバランスが崩れると、健康状態が悪化し、免疫力の低下や唾液量の低下が生じるため、口腔内のトラブルに繋がりやすいです。
④不摂生な生活
厚生労働省によると、「食習慣の改善の意思」の項目で、20代以上の男女で多かったのが「関心はあるが改善するつもりはない」でした。
割合は男性で24.6%、女性で25%です。
【参照】令和元年度 国民健康・栄養調査
栄養バランスの偏りは、自律神経のバランスが崩れ、免疫力低下を招き、歯の健康リスクや生活習慣病に繋がります。
40代以降の方が、歯の健康リスクを起こさないための対処法は以下の3つです。
•歯科医院への定期受診
•正しいオーラルケアの実施
•規則正しい生活(睡眠、運動、食事)
今回の記事では、規則正しい生活の「食事」について紹介します。
歯や骨の構成はミネラルで、歯茎は主にビタミンが合成しているため、歯周病の罹患率があがる40代以降の方は、積極的な摂取が必要です。
また、ミネラルやビタミンが豊富な食品は、魚や野菜、果物など良く噛んで食べる物が多いため、咀嚼筋の低下予防や唾液分泌促進が図れます。
しかし、ミネラルやビタミンは体内で作り出せない栄養素のため、食べ物からの摂取が必要です。
ミネラルのなかで、カルシウム、マグネシウム、亜鉛が多い食品を紹介しています。
•カルシウムが多く含まれた食品
チーズ、豆腐、ごま、ヨーグルト、ひじき、昆布など
•マグネシウムが多く含まれた食品
ナッツ類、しらす、ほうれん草、ひじきなど
• 亜鉛が多く含まれた食品
牡蠣、納豆、牛肉、ココア、しいたけなど
加工品やファストフードはミネラルを消費してしまうため、上記で紹介したミネラル豊富な食べ物を摂るように心がけましょう。
ビタミンは、油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」と、水に溶けやすい「水溶性ビタミン」に分けられます。
•脂溶性ビタミン:ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK
•水溶性ビタミン:ビタミンB群、ビタミンC
以下で詳しく食品を紹介します。
•ビタミンAが多く含まれる食品
鶏や豚肉のレバー、うなぎ、たら
•ビタミンDが多く含まれる食品
キクラゲ、椎茸、卵、鮭
•ビタミンEが多く含まれる食品
ナッツ類、ほうれん草、しそ
•ビタミンKが多く含まれる食品
モロヘイヤ、小松菜、納豆、ブロッコリー
•ビタミンB群が多く含まれる食品
豚肉、鶏レバー、カツオ、のり
•ビタミンCが多く含まれる食品
ピーマン、パプリカ、ブロッコリー、レモン、キウイ
40代以降は、今までと同じ生活を送っていても疲れが取れないなど、加齢による体の変化を感じ始める時期です。
歯科医院への定期的な受診や、オーラルケアももちろんですが、今回紹介した日頃の食事にも気をつけていれば、歯の健康リスクを予防できるかもしれません。
歯の健康は心身の健康にも直結します。
毎日の食事は意識しないと偏ってしまうので、少しずつでも、今回紹介した食材を取り入れてみてください。
「40代になったら歯やお口の悩みが増えた」と感じる方もいるでしょう。
一般的に、歯やお口の悩みが増え出すのは30代半ばから40代前後と言われています。
特に40代以降の女性は、女性ホルモンの減少の影響を受け、さまざまな変化を感じるでしょう。
歯の健康に必要な栄養素を知り、積極的に摂取すれば、歯の健康を維持できる可能性が高いです。
今回の記事では、40代以降に起こりやすい歯や口のトラブルや対処法、歯の健康に繋がる食品を紹介しています。
歯への健康意識が高まる40代以降の方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.40代以降に起こる歯の健康リスクと原因
口腔内の健康に直結する歯周病の有病率は、30代から60代にかけて高くなると言われ、3人に2人が歯周病と言われています。
【参照】平成28年度 歯科疾患実態調査
また、20代や30代に比べて筋力の低下も起こり始めるため、噛む力も低下しやすい傾向にあります。
40代以降に歯の健康リスクが起こる原因は以下の4つです。
1.顎骨の吸収、顔面筋や咀嚼筋の衰え
2.女性ホルモンの分泌量の低下(エストロゲン)による唾液の分泌量の低下
3.健康状態の悪化や疲労の蓄積
4.不摂生な生活
次の項目で、4つの原因を詳しく説明します。
①顎骨の吸収、顔面筋や咀嚼筋の衰え
加齢によりカルシウムの吸収能力が低下し、骨吸収が骨形成より上回っていきます。
さらに顎の骨が吸収され、歯を支えられず、歯茎の衰退が起こりやすいです。
また、顔面や咀嚼筋が衰えるため、しっかり噛めない、固いものが食べられなくなる可能性があります。
②女性ホルモンの分泌量の低下(エストロゲン)による唾液の分泌量の低下
40代以降の女性に多いエストロゲンの低下は、唾液の分泌量が低下すると言われています。
唾液は虫歯や歯周病から守る役割があり、唾液の分泌量低下は虫歯や歯周病になる可能性が高いです。
③健康状態の悪化や疲労の蓄積
40代以降の方は仕事上の役割が増えたり、親の介護やこどもが進学したり、自分以外の悩みが増える年代です。
ストレスや疲労により自律神経のバランスが崩れてしまいます。
自律神経のバランスが崩れると、健康状態が悪化し、免疫力の低下や唾液量の低下が生じるため、口腔内のトラブルに繋がりやすいです。
④不摂生な生活
厚生労働省によると、「食習慣の改善の意思」の項目で、20代以上の男女で多かったのが「関心はあるが改善するつもりはない」でした。
割合は男性で24.6%、女性で25%です。
【参照】令和元年度 国民健康・栄養調査
栄養バランスの偏りは、自律神経のバランスが崩れ、免疫力低下を招き、歯の健康リスクや生活習慣病に繋がります。
2.歯の健康リスクへの対処法
40代以降の方が、歯の健康リスクを起こさないための対処法は以下の3つです。
•歯科医院への定期受診
•正しいオーラルケアの実施
•規則正しい生活(睡眠、運動、食事)
今回の記事では、規則正しい生活の「食事」について紹介します。
2-1.40代以降の歯の健康には「ミネラル」と「ビタミン」
歯や骨の構成はミネラルで、歯茎は主にビタミンが合成しているため、歯周病の罹患率があがる40代以降の方は、積極的な摂取が必要です。
また、ミネラルやビタミンが豊富な食品は、魚や野菜、果物など良く噛んで食べる物が多いため、咀嚼筋の低下予防や唾液分泌促進が図れます。
しかし、ミネラルやビタミンは体内で作り出せない栄養素のため、食べ物からの摂取が必要です。
2-2.ミネラルが多く含まれた食品
ミネラルのなかで、カルシウム、マグネシウム、亜鉛が多い食品を紹介しています。
•カルシウムが多く含まれた食品
チーズ、豆腐、ごま、ヨーグルト、ひじき、昆布など
•マグネシウムが多く含まれた食品
ナッツ類、しらす、ほうれん草、ひじきなど
• 亜鉛が多く含まれた食品
牡蠣、納豆、牛肉、ココア、しいたけなど
加工品やファストフードはミネラルを消費してしまうため、上記で紹介したミネラル豊富な食べ物を摂るように心がけましょう。
2-3.ビタミンが多く含まれた食品
ビタミンは、油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」と、水に溶けやすい「水溶性ビタミン」に分けられます。
•脂溶性ビタミン:ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK
•水溶性ビタミン:ビタミンB群、ビタミンC
以下で詳しく食品を紹介します。
•ビタミンAが多く含まれる食品
鶏や豚肉のレバー、うなぎ、たら
•ビタミンDが多く含まれる食品
キクラゲ、椎茸、卵、鮭
•ビタミンEが多く含まれる食品
ナッツ類、ほうれん草、しそ
•ビタミンKが多く含まれる食品
モロヘイヤ、小松菜、納豆、ブロッコリー
•ビタミンB群が多く含まれる食品
豚肉、鶏レバー、カツオ、のり
•ビタミンCが多く含まれる食品
ピーマン、パプリカ、ブロッコリー、レモン、キウイ
<まとめ>バランスの良い食事は歯の健康につながる
40代以降は、今までと同じ生活を送っていても疲れが取れないなど、加齢による体の変化を感じ始める時期です。
歯科医院への定期的な受診や、オーラルケアももちろんですが、今回紹介した日頃の食事にも気をつけていれば、歯の健康リスクを予防できるかもしれません。
歯の健康は心身の健康にも直結します。
毎日の食事は意識しないと偏ってしまうので、少しずつでも、今回紹介した食材を取り入れてみてください。