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カルシウム不足で歯が弱る!?歯を強くする栄養素を解説!

こんにちは。金沢市で開業している白根歯科クリニック院長の白根です。

「最近はあまり乳製品を食べる機会がない」など、カルシウム不足に陥っていませんか?

カルシウムは、丈夫な歯を作ったり歯の健康を維持したりするのに重要な栄養素です。

成長の過程では歯を強くして、大人になると歯の修復に必要なカルシウム。

カルシウムが不足すると、歯周病や虫歯のリスクが高まります。

今回は、カルシウム不足と歯の関係、カルシウムの役割、歯を強くするためにできることを詳しく解説していきます。

1.カルシウム不足が歯に与える影響や症状は?


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カルシウムが不足すると、歯周病や虫歯のリスクが高まります。

歯医者さんで、「虫歯になりそうだけど削らなくてもいい」と言われた経験はありませんか?

虫歯は、はじめの段階であれば自然に治すことができます。

ここで重要な働きをするのがカルシウム。

もし、虫歯菌がつくり出した酸によって歯の表面が溶けだす「脱灰」の状態になった場合でも、唾液の働きによって「再石灰化」されるので、すぐ虫歯にはなりません。

しかし、カルシウムが不足すると「再石灰化」が間に合わないのです。

「再石灰化」が間に合わずに「脱灰」の状態がつづくと、歯がもろくなって穴が開き、治療が必要な虫歯になります。

歯に白いシミのような斑点(ホワイトスポット)がある場合は、要注意。

歯の内部が溶けて細かい空洞ができる「脱灰」の状態で、初期虫歯のサインです。

このように、カルシウム不足の状態は虫歯のリスクは上がりますが、直接的に歯がもろくなるわけではないのです。

2.カルシウムの役割



歯におけるカルシウムの役割は、子どものころと大人になってからでは異なります。

乳歯や永久歯の芽となる歯胚(しはい)ができるのは、お母さんのお腹にいる胎児のときです。

この時期から歯が生え揃うまでの幼少期は、歯にとってカルシウムが一番重要。

子どものころにカルシウムを摂取すると、丈夫な歯をつくれます。

乳歯が全て生え変わり大人になると、カルシウムは歯の石灰化に重要な役割を果たします。

虫歯菌によって歯の表面が溶けても、石灰化が機能してれば虫歯にはならないのです。

大人になってからも、歯の健康を維持するためにカルシウムの摂取を意識しましょう。

3.カルシウムの摂取方法と多く含む食事



厚生労働省が推奨するカルシウム摂取量は、男性700〜800mg女性で650mgです。注1)

カルシウムを摂取するなら、カルシウムとビタミンDを含む食材を一緒に摂取するのが効果的。

ビタミンDには、カルシウムの吸収を促す効果があるからです。

普段の食事の中で、これらの食事を取り入れてみましょう。

カルシウムを多く含む食品

•牛乳・乳製品
•大豆製品
•魚介類
•野菜・海藻類

ビタミンDが含まれる食品

•きのこ類
•魚類

また、タンパク質やビタミンC、B6、B12、葉酸などの栄養素は、骨の質を守る役割があります。

栄養バランスの良い食事を心がけ、日々の食事で補えない場合はサプリメントの活用も方法の一つです。

ただし、コーヒーやお茶に含まれるカフェインや食塩、アルコールの過剰摂取は、カルシウムの吸収を低下させる恐れがあるため、摂取量に注意しましょう。

参考:
注1) 厚生労働省,生活習慣病予防のための健康情報サイト「e-ヘルスネット」

<まとめ>栄養バランスの良い食事を心がけよう



今回は、カルシウムの不足による歯への影響や、カルシウムの役割、カルシウムが摂取できる食事について紹介しました。

カルシウムは、丈夫な歯をつくったり健康な歯を維持していくために重要な栄養素です。

まずは、日頃の食事にカルシウムとビタミンDを取り入れるところからはじめてみましょう。

歯について気になる症状がある人は、かかりつけの歯科医に相談してみてください。
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知覚過敏は鉄不足が原因かも!?鉄分を多く含む食べ物を解説!

こんにちは。金沢市で開業している、白根歯科クリニック院長の白根です。

「最近、冷たい飲み物が歯にしみることが増えた」このような症状に悩み「虫歯?それとも知覚過敏?」と心配されている方もいるでしょう。

知覚過敏は虫歯と症状が似ているのですが、一時的な痛みになります。

知覚過敏とは、冷たい食べ物や甘い食べ物を食べた時などに感じる一過性の痛みです。

加齢だけでなく柑橘系の果物・梅干しや酢など、酸性の食べ物が知覚過敏の症状に深く関わっています。また、鉄不足も知覚過敏を引き起こす原因の1つです。

今回は、知覚過敏を引き起こす原因と知覚過敏に関わる食材について解説します。

1.知覚過敏とは?



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知覚過敏とは、冷たい飲み物や甘い食べ物、歯に冷たい風があたった時などに、一時的に歯がしみる症状のことです。

知覚過敏は加齢や歯周病などにより、歯の表面を覆うエナメル質が削れて薄くなり、象牙質の露出により痛みを引き起こします。

また、知覚過敏の症状は虫歯と非常に似ていますが、それぞれに違いがあります。

2.知覚過敏と虫歯の違い


•知覚過敏:一過性の痛み
•虫歯:持続性の痛み、軽く叩くと響くような痛みを生じる

痛みの症状では共通点がありますが、痛みの持続時間や種類が異なります。少しでも違和感や痛みを感じた際は、必ず歯科医院を受診してください。

3.知覚過敏を引き起こす主な原因



先ほどもお伝えした通り、知覚過敏は象牙質の露出が原因です。歯の表面はエナメル質で覆われていますが、強い力でのブラッシングや歯ぎしりなどにより、徐々に摩耗します。また、加齢により歯茎が後退し、歯根部の露出も知覚過敏を引き起こす原因の一つです。

【知覚過敏を引き起こす原因】

•歯周病の進行
•加齢
•不適切なブラッシング
•歯ぎしり
•食生活

また、酸性の食べ物は象牙質の露出を悪化させるため注意が必要です。特に柑橘系の果物や梅干しなどの食べ物は、口内を酸性にします。口内が酸性に傾くと歯が溶けやすくなり、知覚過敏の症状が悪化する可能性があります。

加齢だけでなく食生活も知覚過敏に影響するため、酸性の食べ物の摂取量には注意してください。

4.鉄不足も知覚過敏の原因になる



鉄不足も知覚過敏を引き起こす原因の1つです。正しい方法でブラッシングをしたり、食生活を見直しても、鉄分が不足すると歯や歯肉の健康状態に影響します。

鉄不足は血液の流れを悪化させ、歯や歯肉に運ぶ栄養素が不足します。歯や歯肉が栄養不足に陥ると、免疫力低下や知覚過敏を引き起こすリスクが高まります。

5.鉄分を多く含む食べ物



知覚過敏の予防には鉄分を多く含む食べ物が効果的です。エナメル質の摩耗や歯周病など、知覚過敏を引き起こす要因は他にもありますが、食生活も大きく影響します。

鉄分を含む食べ物と聞くとレバーなどをイメージされる方も多いかもしれません。実は、鉄には2種類あり、大豆や野菜などにも含まれています。

鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄の2つに分けられます。ヘム鉄と非ヘム鉄の違いは次の通りです。

ヘム鉄肉や魚などの動物性食品。体内への吸収率10〜20%とされている
非ヘム鉄大豆製品や野菜、海藻類などの植物性食品。体内への吸収率2〜5%とされている

ヘム鉄はタンパク質に覆われているため吸収率が高い特徴があります。一方、非ヘム鉄は鉄分子がむき出しのため、吸収阻害されやすく、吸収率が低いのです。

次に、動物性食品と植物性食品の代表的な食べ物についてご紹介します。

【動物性食品(ヘム鉄)】
•アサリの缶詰・水煮
•豚、鶏、牛レバー
•しじみ
•牛肉
•さんま
•かつお

【植物性食品(非ヘム鉄)】
•がんもどき
•小松菜
•ほうれん草
•ひじき
•さつまいも
•アーモンド
•豆乳

食材によって鉄の吸収率に違いがありますが、非ヘム鉄の食材もタンパク質と一緒に摂取することで吸収率を高められます。

<まとめ>栄養バランスを意識した食生活で歯の健康を守ろう



今回は、知覚過敏は鉄不足が原因と鉄分を多く含む食べ物を解説しました。

知覚過敏とは、冷たい飲み物や甘い食べ物などを食べた時に生じる一過性の痛みです。虫歯と症状が似ていますが、知覚過敏は一時的な痛みになります。

また、知覚過敏は加齢だけでなく、食生活とも深い関係があるのです。酸を多く含む柑橘系の果物や梅干しなどを多く摂取すると、歯が溶けやすくなり知覚過敏の症状が悪化してしまう可能性があります。

また、鉄不足も知覚過敏になる原因の1つです。鉄を多く含んだ食べ物の摂取を心がけましょう

歯の健康を守るためにも、知覚過敏の症状や歯の痛みが気になる方は、かかりつけの歯医者に相談してください。
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唾液の質を高めて免疫力アップ!唾液の質を高める食べ物

こんにちは。白根歯科クリニック院長の白根和明です。

日頃からケアを徹底されていても歯周病に罹患される方もいらっしゃいます。

歯周病に罹患する要因の1つが免疫バランスの乱れです。

私たちの体を守る免疫力を高める要素の一つとして、唾液の働きが関わっています。

では唾液がどのように免疫と関わり、私たちの健康を支えているのでしょうか?

今回は、唾液と免疫力の関係とともに免疫力アップに欠かせない食材をご紹介します。

1.唾液の働き



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唾液は口腔内にある「唾液腺」から分泌され、成人で1日1.0〜1.5リットルほど分泌されます。

口腔内を潤すだけではなく、会話や食事など無意識の場面で役立っているのです。

唾液の代表的な役割は以下の4つ。

•消化を助ける
•口腔内の清潔を保つ
•口の健康を保つ
•全身の健康を保つ

消化を助けるのが唾液中のアミラーゼです。アミラーゼは食物に含まれるデンプンを糖に分解し、胃腸の負担を軽減します。

また口腔内の健康にも唾液は欠かせません。口臭の原因である食物残渣を洗い流し、虫歯予防に貢献します。

さらにガンの原因物質を抑制する効果も。唾液中のペルオキシダーゼが作用し、体内の活性酸素を消去します。

口腔内だけではなく、ガンや心臓病など生活習慣病を予防するなど全身の健康に関与しているのです。

(※)西岡一:唾液と活性酸素とがん予防、業界展望(医歯薬出版)


2.唾液と免疫力の関係



唾液には免疫に関与するIgA(免疫グロブリン)と呼ばれる抗体が含まれています。

IgA(免疫グロブリン)は口腔内や鼻腔内から侵入した病原体やウイルスなどの侵入を防ぐほか、侵入した病原体やウイルスに結合し、機能を無効化。

そのため唾液の分泌量が減少するとIgA(免疫グロブリン)の働きが弱くなり、免疫力が低下するのです。

特に、口腔内は皮膚と異なり粘膜で覆われており、侵入しやすい特徴があります。

体内に侵入させないためにも唾液に含まれるIgA(免疫グロブリン)は、重要な役割を果たしているのです。


3.唾液の質を高める食べ物



唾液の質を高めるには以下の食べ物や栄養素が有効です。

•食物繊維
•乳製品・発酵食品
•タンパク質
•ビタミン・ミネラル

この章では、各栄養素を含む食べ物と摂取すべき理由について解説します。

3-1.食物繊維



食物繊維は間接的にIgA(免疫グロブリン)の産生を増強します。

腸に運ばれた食物繊維を発酵させるのが腸内細菌の役割です。腸内細菌が食物繊維から短鎖脂肪酸を生成し、腸内に存在するIgA(免疫グロブリン)を活性化します。

増強されたIgA(免疫グロブリン)は腸から血流に乗って全身を巡るため、免疫力が向上するのです。

食物繊維が豊富に含まれる食材は以下の3つです。

•野菜
•果物
•きのこ類

3-2.乳製品、発酵食品


IgA(免疫グロブリン)の増強には乳製品や発酵食品が有効です。

健康な腸は善玉菌2割・悪玉菌1割・日和見菌7割の腸内細菌バランスが維持されており、常に善玉菌が悪玉菌より優勢になっています。

このバランスが崩れると免疫力の低下をきたします。

IgA(免疫グロブリン)には悪玉菌の増殖を抑制する作用がありますが、善玉菌を増殖させる作用については、今のところ明らかにされていません。※1)

腸内細菌のバランスを維持するためにも善玉菌を豊富に含む食品を摂取しましょう。

•納豆
•ヨーグルト
•みそ

※1)
悪玉菌の増殖を抑え、腸内細菌をIgA(免疫グロブリン)抗体で制御 ~腸内細菌叢改善薬の開発に道~
https://bsw3.naist.jp/research/index.php?id=1350

3-3.タンパク質



IgA(免疫グロブリン)などの免疫グロブリンはタンパク質で構成されます。

原料であるタンパク質が不足すると十分な量の免疫グロブリンが生成されません。

免疫を高めるためには、バランスのとれた食生活を心掛けることが大切です。

ただし、食事以外にサプリメントなどを活用した過剰なタンパク質の摂取は腎臓や肝臓に負担をかける恐れもあるので注意しましょう。

タンパク質を豊富に含む食品は以下のとおりです。

•肉
•魚
•卵
•大豆製品
•乳製品


3-4.ビタミン、ミネラル


IgA(免疫グロブリン)の働きを維持するにはビタミン・ミネラルが欠かせません。

特にビタミンAにはIgA(免疫グロブリン)産生を維持する働きが、ビタミンD・ミネラルには免疫細胞を活性化する働きがあると言われています。

ビタミンA・ビタミンD・ミネラルを豊富に含む食品は以下の通りです。

【ビタミンA】
•にんじん
•かぼちゃ

【ビタミンD】
•魚類
•きのこ類

【ミネラル】
•牛乳
•海藻
•ナッツ

<まとめ>お口の渇きが気になったら?



今回は、唾液と免疫力の関係とともに免疫力アップに欠かせない食材をご紹介しました。

IgA(免疫グロブリン)は腸の他、鼻や喉といった上気道にも存在します。病原体やウイルスの侵入を防ぐのが上気道のIgA(免疫グロブリン)の役割です。

唾液の分泌量が減り、口内が乾燥状態にあるドライマウスは粘膜上のIgA(免疫グロブリン)が減少するため、感染症へのリスクも高まります。

進行すると虫歯・歯周病・味覚障害など様々な症状を引き起こす恐れもありますので、お口の渇きが気になった時は歯科医に相談してください。
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歯周病予防につながる食べ物は?歯茎の健康を保つ方法を解説!

こんにちは。白根歯科クリニック院長の白根和明です。

「虫歯ではないのに、歯茎から出血が増えた」と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

歯茎からの出血は歯周病の初期症状かもしれません。歯周病の原因には様々な要因がありますが、実は食生活も大きく影響しています。栄養バランスの欠いた食事は、免疫力低下を招き、歯周病のような感染症に罹患しやすくなるのです。

今回は、歯周病予防につながる食べ物と歯茎の健康を保つ方法について詳しく解説します。

1.歯周病と食生活の関係



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歯周病は感染症であり、生活習慣病の一つです。冒頭でもお伝えした通り、栄養バランスの欠いた食事は、免疫力を低下させ、歯周病を引き起こすリスクが高まります。感染症を予防するためには、栄養バランスのとれた食事を摂取し、免疫力を上げることが重要なのです。

1-1.歯周病は全身に影響する



歯周病は感染症の一つであり、全身の病気を引き起こす原因になります。

歯周病のサインである歯茎からの出血を放っておくと、歯周ポケットが深くなり、さらに細菌の繁殖が進行します。炎症を起こすと毒性物質が歯肉の血管から全身に侵入し、さまざまな疾患を引き起こすのです。

全身に影響する疾患の具体例

糖尿病
早産
低体重児出産
肥満
心筋梗塞・脳梗塞

歯周病は、糖尿病の人に多いと言われていて、治りにくいと報告されています。糖分が多い食べ物以外にも、高カロリー・高脂肪・塩分を控えた食事を摂って予防しましょう。

参考元:国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター

1-2.歯を失う原因の1位が歯周病



厚生労働省のデータによると、成人の80%前後が罹患していると報告があります。また、2018年に歯科医院で実施された全国抜歯原因調査によると、歯を失う原因の1位が「歯周病」でした。同じく歯を失う原因に「虫歯」が挙げられますが、歯周病の割合が上回っているのが現状です。

歯周病が原因で歯を失う方の割合を年代別に見ると、50代以降にかけて大幅に増加。20代以降の若年層の割合は少ないですが、40代以降は増加傾向となっています。

参考元:Let’s8020(8020推進財団)
参考元:厚生労働省e-ヘルスネット

2.歯周病を予防する主な食べ物



歯周病を予防するためには、歯茎を健康の保つ栄養素が必要です。歯周組織はコラーゲン繊維から構成されるため、ビタミンCなどの栄養素が重要になります。

歯周病を予防する主な食べ物は以下の通りです。

ビタミンC
乳製品
食物繊維

歯周病予防に必要な栄養素と摂取方法について解説します。

①ビタミンC

ビタミンCにはコラーゲン合成促進効果があり、歯周病予防に高い効果を発揮します。歯茎はコラーゲン繊維から構成されており、歯と歯茎、歯槽骨を結びつける役割があるのです。

歯周病になると歯茎のコラーゲン組織が壊れ、歯茎の腫れや出血などの症状が出現します。ビタミンCは、壊れたコラーゲン繊維の再生を促す効果があるため、歯茎の健康を保つために欠かせないのです。

ビタミンCは、体内で作れないため食事からの摂取量が必要です。厚生労働省が推奨する成人の1日の摂取量の目安は100gであり、年齢によって必要量は異なります。

主にオレンジやグレープフルーツなどの柑橘類、ブロッコリーやイチゴなどの野菜や果物などに含まれており、食事から摂取が可能です。ただし、不規則な生活や栄養バランスの偏りがある場合は、サプリメントで補う方法もあります。


※参考元:厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」


②乳製品

乳製品には、歯や歯茎を作るために必要なタンパク質が多く含まれています。また、強い歯と歯茎を維持するために必要なカルシウムも含まれ、歯茎の健康をサポートする栄養素です。

歯周病は歯の土台である歯槽骨を溶かすため、歯茎だけでなく、強い歯や骨を維持する必要があります。また、先ほどのビタミンCは、タンパク質とカルシウムを繋げる接着剤の役割を果たすため、ビタミンと乳製品をバランス良く摂取しましょう。

乳製品の具体的な食べ物は以下になります。

•牛乳
•ヨーグルト
•チーズ

乳製品には唾液の分泌を促進や、唾液の質を向上させる働きもあります。

③食物繊維

食物繊維は歯に付着しにくく、他の食品よりもプラークが溜まりにくい特徴があります。また、しっかり噛むことで唾液の分泌を促す効果もあるのです。

唾液の分泌を促すことでお口の浄化作用や殺菌作用につながり、歯周病菌を減らす効果が期待できます。

食物繊維が含まれている食べ物は以下の通りです。

•アスパラガス
•キャベツ
•芋類
•きのこ類
•にんじん
•ブロッコリー
•じゃがいも
•りんご

しっかり噛むことで歯や粘膜の表面の清掃にもつながります。

3.歯周病予防にはバランスの良い食生活が大切



歯周病を予防するためにはバランスのとれた食事が大切です。不規則な生活などで食生活が乱れがちな方は、サプリメントで栄養補助をしましょう。

ただし、サプリメントはあくまで栄養の補助であり、基本は日々の食事から栄養素を摂取する必要があります。また、過剰摂取は体に悪影響を及ぼす危険性もあるため、バランスのとれた食事にプラスしてサプリメントを摂取してください。

持病や服用中のお薬によってはサプリメントが悪影響を及ぼす危険性もあるため、服用前にかかりつけの医師に相談しましょう。

<まとめ>歯周病予防には生活習慣を見直そう



今回は、歯周病予防につながる食べ物と歯茎の健康を保つ方法について詳しく解説しました。

歯周病は感染症の一つであり、生活習慣病です。偏った食事を摂ると免疫力が低下し、歯周病のリスクが高まります。また、全身の病気を引き起こす危険性もあるため、栄養バランスのとれた食生活を心がけ、免疫力を上げることが大切です。

ただし、栄養バランスがとれた食生活だけでなく、日々のブラッシングや定期検診も重要になります。生活習慣を見直して、歯茎の健康を保ちましょう。
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歯茎の健康に良い食べ物は?栄養不足によって起こる症状も解説!

こんにちは。金沢市の歯医者、白根歯科クリニックの白根和明です。

虫歯や歯周病予防のために定期検診に通っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

それでも「最近、口内炎ができやすくなった」「歯茎の腫れが気になる」など虫歯以外の口内トラブルに悩んでいる方もいます。

ブラッシングなどの毎日のケアに注意しても歯茎トラブルが起こる方は、栄養不足が原因かもしれません。

歯茎を形成する栄養素が不足すると免疫力低下を引き起こし、歯茎が弱くなります。

歯茎が弱くなると歯周病などのトラブルを引き起こすため注意が必要です。

今回は、栄養不足によって起こる歯茎の症状・歯茎の健康に良い食べ物を解説します。

1.栄養不足になると歯茎はどうなる?



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栄養不足に陥ると歯茎が弱まるだけでなく、歯周病などの全身の疾患のリスクが高まります。

歯茎を構成するのはコラーゲン線維。コラーゲンの生成には、タンパク質・ビタミンCが欠かせません。これらの栄養素が欠乏するとコラーゲンの生成に異常をきたし、歯茎が弱くなります。

また、タンパク質の不足は免疫力の低下を招きます。免疫力の低下が歯茎にさらなる悪影響を与え、感染症である歯周病リスクを高めるのです。

さらに歯周病は、心臓疾患糖尿病への影響も示唆されています。歯周病菌の出す毒素LPS(リポ多糖)が血管から全身に入ると、血管内で炎症を起こし、血栓形成の原因に。心臓の血管が閉塞すると、狭心症心筋梗塞を招く危険性もあります。

参考元:No.039 歯周病と生活習慣病、栄養素の関係(厚生労働省)


2.歯茎の健康に必要な栄養素


先ほどお伝えした通り、歯茎のコラーゲン線維には、タンパク質・ビタミンCが欠かせません。特に歯茎の形成に重要な役割を持つのがビタミンCです。

この章では歯茎とビタミンCの関係・ビタミンCを豊富に含む食べ物を解説します。


2-1.歯茎の栄養にはビタミンCが重要



歯茎の栄養には、ビタミンCが必須です。

ビタミンCは、タンパク質とともに歯茎のコラーゲン線維を形成します。

コラーゲン繊維は歯と歯茎、歯槽骨を結びつける役割を果たし、歯茎には欠かせない成分です。

さらに、コラーゲン合成促進効果があり、破壊された歯周組織の再生や荒れた粘膜を回復させ、歯茎を健康に保ちます。

このビタミンCが不足すると、コラーゲン線維が破壊されても再生されず、出血などの歯茎トラブルを引き起こすのです。

2-2.ビタミンCが豊富に含まれる食べ物


ビタミンCは、下記のような野菜や果物に多く含まれています。

•ブロッコリー
•小松菜
•じゃがいも
•レモン
•イチゴ
•キウイフルーツ

ビタミンCは水に溶けやすい水溶性ビタミンのため、茹でる・煮るなどの調理方法で、容易に煮汁に溶け出てしまいます。

熱を通す場合は、煮汁ごと摂取できるスープなどがおすすめです。

ただし、ビタミンCの過剰摂取は、消化器官の不調の原因になります。

通常は食品から摂取した過剰なビタミンCは、尿と一緒に排出されるため過剰摂取の心配はありません。

腎臓機能に障害がある方は尿路結石のリスクが高まる指摘もありますので、かかりつけのドクターなどに相談しましょう。

3.歯茎の健康を保つための方法


歯茎の健康には、栄養摂取と日頃のブラッシングケアが欠かせません。以下で、サプリメントによる栄養摂取や日頃のケアについて解説します。

3-1.サプリメントから栄養摂取する



食生活が偏った際は、サプリメントが効果的です。

毎日欠かさず栄養バランスのとれた食事が望ましいのは事実。しかし、忙しいライフスタイルを送りながら、満遍なく栄養摂取するのは困難かもしれません。

サプリメントなら食事で不足した栄養素を摂取できます。

ただし、基礎になるのは日々の食事です。サプリメントは食事の代わりにならないため、栄養の基礎は食事で摂取してください。

また、ビタミンCの過剰摂取は健康被害を招く恐れがあり、食品よりも多量に摂取できるサプリメントは注意が必要です。

また、服用量によって急激に体内のビタミンC濃度が上昇し、消化管の不調や腎障害のリスクが高まるため、通院中の方は自己判断せず服用前にドクターに相談してください。

3-2.日頃のブラッシングケアを行う


栄養摂取だけではなく、日頃のブラッシングケアも大切です。

ただし、歯の磨き過ぎや歯磨きの際に力を入れ過ぎるなど、間違ったブラッシングケアは、出血などの歯茎トラブルの原因になります。

歯科クリニックでは、患者様の歯の状況に適した磨き方指導も行っています。是非、かかりつけ医に相談してみてください。

<まとめ>バランスの良い食事で歯茎の健康を維持しよう


今回は、栄養不足と歯茎の関係・歯茎を健康に保つ栄養素について詳しく解説しました。

バランスの良い食事は、健康な歯茎を維持するための基本です。特にビタミンCは、歯茎の形成に必要不可欠。食事のみで不足する場合は、サプリメントの摂取も検討しましょう。

ただし、持病をお持ちの方はビタミンCの摂取量に注意が必要ですので、自己判断せず、かかりつけのドクターに相談してください。

バランスの取れた食事とともに日頃の適切なブラッシングケアを欠かさず、歯茎の健康に努めましょう。
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歯に悪い食べ物・飲み物と虫歯を予防する習慣を解説!

こんにちは。金沢市の歯医者、白根歯科クリニック院長の白根和明です。

「甘いものは控え、健康のために果物などを食べているのですが、虫歯ができるのはなぜでしょうか」

当院を受診される患者様からもこのような質問をいただくことがあります。

虫歯といえば砂糖などが含まれた甘いものをイメージされる方も多いでしょう。

しかし、意外にもコーヒーや柑橘系の果物も虫歯の原因になるのです。

虫歯を予防するためには食べ物だけでなく、食べるタイミングなどにも気を付ける必要があります。

今回は、歯に悪い食べ物・飲み物と虫歯を予防する習慣について詳しく解説します。

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1.歯に悪い食べ物と飲み物は?



冒頭でもお伝えした通り、歯に悪い食べ物や飲み物は糖分を多く含む甘いお菓子や炭酸飲料などのジュースだけではありません。酸を多く含む果物やコーヒも虫歯を引き起こす原因の1つです。

虫歯はミュータンス菌などの原因菌によって発生します。

ミュータンス菌は主に砂糖をエサにしてプラークを作り出し増殖。増殖したミュータンス菌がさらに糖分をエサに酸を作り出し、エナメル質の表面を溶かして穴を開け、虫歯になります。

上記の理由から、糖分はもちろん酸を含む食べ物も虫歯の原因になるのです。

歯に悪い食べ物と飲み物について、以下で詳しく解説していきます。

1-1.歯に悪い食べ物


歯に悪い食べ物は糖分だけでなく、くっつきやすさや強い酸を含む特徴があります。

【糖が多く含まれくっつきやすい食べ物】
チョコレート
キャラメル
ドライフルーツ
スナック菓子

甘いお菓子などはスクロースが多く含まれており、大量に酸が発生し虫歯になりやすいです。
しかも、キャラメルやドライフルーツなどは歯にくっつくため、磨き残しの原因にもなります。

【強い酸が含まれている食べ物】
オレンジ
レモン
グレープフルーツ


一方、果物は甘いお菓子に比べると虫歯のリスクは低いと言われています。

ただし、果物に含まれる酸に触れる機会が増えるとエナメル質がダメージを受けやすいため、食後のケアに注意が必要です。

1-2.歯に悪い飲み物


歯に悪い飲み物も食べ物と同様で、糖や酸を多く含むものは虫歯の原因になります。

「食べ物と違って液体だから虫歯になりにくいのでは?」と疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

ジュースなどの飲み物は液体ですが、お口の中を酸性に傾ける作用があるのです。

【歯に悪い甘い飲み物】
炭酸飲料
清涼飲料水
アルコール類
乳酸菌飲料
フルーツジュース

炭酸飲料などは糖分を多く含み、さらにpH2〜4酸性のものが多いです。糖分によってミュータンス菌が増殖し、酸の作用で歯の表面が溶けるスピードが早まります。(※1)

【歯に悪い酸性の飲み物】
コーヒー
赤ワイン

また、コーヒーはpH5、赤ワインもpH3であり、ジュースと比較して糖分は低いもののお口の中が酸性になります。お口の中が酸性のままになると虫歯のリスクも高まるため、水を飲んで口の中を洗い流しましょう。特に、マウスウォッシュなどで洗浄するのがおすすめです。(※1)

(※1)情報参照元:「第122回:清涼飲料の酸蝕性と酸蝕症(dentwave.com(デントウェーブドットコム))」

2.虫歯を予防する習慣


虫歯を予防するためには、食べるものだけでなくタイミングなども大切なポイントです。

以下の3つを意識しましょう。

間食のタイミング
虫歯になりにくい食べ物を選ぶ
寝る前に甘いものは食べない

虫歯予防のためにバランスの良い食事も大切ですが、食べ方も意識してみましょう。

3.間食のタイミング


間食のタイミングは、1日の中で回数を決めて規則正しく摂取しましょう。間食の回数が増えるとお口の中が酸性になり虫歯のリスクが高まります。食後に時間を空けて間食をとるなど、メリハリをつけると虫歯のリスクを下げられるでしょう。

 3-1.虫歯になりにくい食べ物を選ぶ
虫歯になりにくい食べ物には「くっつかない」「よく噛んで食べれる」「酸がつくられない」ものに分けられます。

【歯にくっつかない食べ物】
バニラアイス
プレーンヨーグルト

バニラアイスには糖分が含まれてますが、口の中ですぐに溶けるため虫歯になりにくいのです。またプレーンヨーグルトも同様に口の中に留まりにくく、虫歯菌の増殖を抑制する作用もあります。

【よく噛める食べ物】
するめいか
りんご
セロリ

するめいかやリンゴなどは糖分を含まず、食べ応えもあり唾液分泌促進にもつながります。唾液が出ることで口の中を洗い流し、酸性化を予防し、虫歯を防ぐ効果があるのです。

【酸がつくられない食べ物】
ナッツ類
チーズ

ナッツ類やチーズは、虫歯の原因になる酸を作れない食べ物なので、虫歯になりにくいと言われています。

3-2.寝る前に甘いものを食べない



寝る前に甘いものを摂取すると虫歯のリスクが高まるため、最低でも食事は30分前までに済ませましょう。就寝中は唾液の分泌が減少し、口腔内に歯垢(プラーク)が蓄積しやすく虫歯ができやすい状態です。

また、早い時間に食事を取ることを意識し、寝る前には必ず歯を磨いてください。

<まとめ>虫歯になりにくい食事を心がけよう


今回は、歯に悪い食べ物・飲み物と虫歯を予防する習慣について詳しく解説しました。

ミュータンス菌のエサとなる糖分と酸を含む食べ物は虫歯のリスクを高めます。特にお口の中に残りやすい食べ物には注意が必要です。また、ジュースなどの液体もお口の中を酸性にする作用があるため、ダラダラ飲み続けるのは避けましょう。

虫歯予防はバランスの良い食事も大切ですが、お口の中の環境を保つことも大切です。間食の回数を減らし就寝前には甘いものを控えるなど、日々の生活で虫歯を予防しましょう。
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歯を強くするサプリメントは?歯に必要な栄養素や弱くなる原因を解説

こんにちは。金沢の歯医者、白根歯科クリニック院長の白根和明です。

「カルシウムは歯にいいって聞いたけど、サプリメントで摂取できるの?」

カルシウムは、歯を強くするために必要不可欠な栄養素です。

では、カルシウムのサプリメントを摂取すれば、歯が丈夫になるのでしょうか?

サプリメントだけで歯が強くなれば嬉しいですが、実はサプリメント自体に歯を強くする効果はないのです。

今回は、歯を強くするためのサプリメントの選び方・活用方法を詳しく解説していきます。

1.歯が弱くなる原因は?



歯が弱くなる原因の一つが加齢による影響です。

年齢と共に組織構造も変化しやすくなり、本数が減少。

摩擦によりエナメル質が薄くなり、内側の変化により痛みに鈍くなります。

また、歯の本数は40代以降から減少するデータもあるため、歯が弱くなるのは加齢による影響も大きいのです。

参考元:「平成28年歯科疾患実態調査結果の概要」(厚生労働省)

2.歯を強くするサプリメントはある?


2022年11月納品① (1).png

歯を強くする効果を持つサプリメントは存在しますが、あくまで栄養補助が目的です。

サプリメントは「薬」ではなく、栄養補助が目的であるため、食事などにより栄養バランスを保たなければ効果はありません。

基本的には食事からの栄養摂取を重視しましょう。

また、サプリメントは過剰摂取しても大きな効果が得られないばかりか、健康被害の危険性もあるので注意が必要です。

過剰摂取による症状は個人差がありますが、肌の赤みや痒み、お腹の不調などの軽いものから、肝・腎機能障害などの重篤なものまでさまざま。

特に薬との飲み合わせは注意が必要なため、病気や怪我で内服薬がある方は医師薬剤師に確認してください。

ご自身に必要な栄養素やサプリメントを知りたい場合は、医療用サプリメントを取り扱う歯科クリニックもあるので相談してみましょう。

3.歯を強くする栄養素



前項ではサプリメントについて解説しましたが、歯を強くするためには必要な栄養素をバランス良く摂取する必要があります。

歯を強くする主な栄養素は以下の3つです。

カルシウム
マグネシウム
ビタミンA・C

カルシウムはエナメル質・象牙質の原料で、初期虫歯を修復する再石灰化にも必要な栄養素です。

マグネシウムは、カルシウムの吸収効率を上げる働きがあり、不足すると歯の質や唾液の質が低下します。

ビタミンAは歯の表面のエナメル質を強化し、ビタミンCは歯茎などのコラーゲン線維を形成する上で必要な栄養素です。

カルシウムは乳製品、マグネシウムは野菜類や豆類、ビタミンは果物などに多く含まれています。

4.歯の健康は日々の生活が重要


歯の健康のためには、バランスの良い食事・入念な口腔ケアが必要です。

通常、バランス良く食事を摂っていれば栄養素が不足する可能性は少ないと言われています。

不足する場合は、食品の栄養成分の値から摂取量を把握し、推奨量との差分のみを食品、または品質の確かなサプリメントから摂取しましょう。

また、虫歯や歯周病予防のためには毎食後のデンタルケアが欠かせません。原因菌の温床であるプラークをこまめに取り除く意識が大切です。

<まとめ>自分に必要な栄養素はかかりつけ医に相談しよう


今回は、歯を強くするためのサプリメントの選び方・活用方法を詳しく解説しました。

あくまでサプリメントは栄養補助食品であり、食事から栄養を摂取するのが基本です。

効果的に栄養を摂取するには、医療用サプリメントを取り扱う歯科医に相談しましょう。

食事だけではなく、定期的に歯科を受診し、歯ブラシケアでは除去できないプラークや歯石の除去を行い、口内環境を健康に保ちましょう。
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栄養不足が原因で歯周病が悪化!?歯周病を予防する栄養素を解説!

こんにちは。金沢市の歯医者、白根歯科クリニック院長の白根和明です。

歯周病は細菌の感染によって起こる感染症の一つであり、歯茎や歯を支える骨が溶ける病気です。

感染症は免疫力と深い関係があり、免疫力が低下すると様々な症状を引き起こすのです。

毎日しっかり歯磨きをしているのにも関わらず、歯茎の出血や腫れが気になる方は、免疫力の低下が原因かもしれません。

免疫力は食生活の乱れや栄養不足が原因で低下するため、食事とも深い関わりがあるのです。

今回は、栄養不足で歯周病が悪化する原因や歯周病を予防する栄養素について詳しく解説していきます。

1.栄養不足になると歯周病になる?


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冒頭でもお伝えしましたが、歯周病は感染症の一つであり、免疫力と深い関係があります。

私たちの口の中には歯周病菌をはじめ数百種類の細菌が存在しますが、悪い症状が出ないのは免疫力が保たれているおかげです。

身体を守る免疫機能は、食事などから摂取する栄養素でサポートされるため、栄養不足に陥ると様々な症状が現れます。

例えば、ビタミンCが不足すると免疫力が下がるため、口内炎や口角炎などトラブルが出現。

体に必要なビタミンやミネラルなどの栄養素は、免疫力と深く関係しているのです。

2.歯周病を予防する栄養素



歯周病などの感染症予防には、免疫力をサポートする栄養素の摂取が重要です。

特に歯周病予防には、歯肉組織の生成に関わるタンパク質などを積極的に摂取しましょう。

2-1.タンパク質



歯を支える歯周組織は、主にタンパク質の一種であるコラーゲンで構成されるため、最も大切な栄養素です。

コラーゲンは歯周組織の生成や促進に大きく関わり、歯の土台を強化する役割があります。

また、コラーゲンはそのものを食べても吸収できません。

タンパク質を含む食物から摂取し、消化器でアミノ酸に分解され条件がそろって初めて歯周組織で再生できるのです。

【タンパク質を多く含む食品】

•牛肉
•豚肉
•アジ
•白米
•小麦粉
•大豆

2-2.ビタミンC



ビタミンCは、タンパク質の働きをサポートし、歯を健康な状態に保つ上で重要な栄養素です。

特にコラーゲンの再生を促す役割があり、歯周病によって歯茎が腫れる「歯肉炎」などの症状を予防します。

歯周病予防にも非常に重要なビタミンCですが、水に溶けやすい性質であり、効率よく摂取するには工夫が必要です。

例えば、水に溶ける性質を生かしてスムージーやジュースにするなどの方法もおすすめ。

【ビタミンCを多く含む食品】

•ピーマン
•ブロッコリー
•イチゴ
•キウイ
•菜の花

2-3.鉄



歯周組織の健康には、血液の流れも重要な要素です。

歯肉組織の生成などに必要な栄養素や免疫機能に関わる白血球は、血流に乗って運ばれるため、鉄不足に陥ると血流が悪くなります。

栄養不足が原因で貧血になると、歯肉の生成や免疫に必要な栄養素の運搬が滞り、歯周病の発症や進行につながるのです。

歯周組織の健康を保つためには、鉄を多く含む食品を摂取しましょう。

【鉄分を多く含む食品】

•大豆食品
•牛ヒレ肉
•レバー類
•カツオ
•マイワシ

3.歯周病と全身の病気との関連



歯周病は口の病気だけでなく、実は全身の病気と深く関連しています。

歯周病を引き起こす細菌に感染すると歯茎から血管内に侵入し、全身に運ばれ様々な感染症を引き起こすのです。

特に、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病、早産のリスクが高まり、免疫力の低い高齢者は命に関わる誤嚥性肺炎を発症しやすいと言われています。

歯周病は全身の病気と深い関連があるため、日々の生活から免疫力を高めていきましょう。

<まとめ>生活習慣をあらため歯周病を予防しよう



今回は、栄養不足で歯周病が悪化する原因や歯周病を予防する栄養素について詳しく解説しました。

歯周病は感染症の一つであり、予防や治療には免疫力を高める必要があります。

免疫力は日々の食事から摂取する栄養素と深い関わりがあるため、食生活の乱れの自覚がある方は、食生活の改善から取り組みましょう。

歯茎の腫れや出血など気になる症状がある方は、早めに歯医者で相談されることをお勧めします。



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繰り返す虫歯は栄養不足が原因!?虫歯と栄養について解説!

こんにちは。金沢市の歯医者、白根歯科クリニック院長の白根和明です。

「最近、虫歯を繰り返すようになった」
「毎日歯磨きしてるのになんで虫歯ができるんだろう。」

上記の悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

当院を受診される患者様からも「虫歯を繰り返す」などのお悩みの声を聞きます。

虫歯になりやすい方は、栄養不足による免疫力低下が原因かもしれません

今回は、栄養不足と虫歯の関係や虫歯予防に関係する栄養素について詳しく解説します。

1.栄養不足が原因で虫歯になるってホント!?



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栄養不足が直接虫歯の原因になるわけではありません。

虫歯を引き起こす原因は、「免疫力の低下」です。

体に必要な栄養素が不足すると、免疫力が低下し、口腔内のバランスが崩れ虫歯を引き起こします。

虫歯は虫歯菌と呼ばれる細菌による感染症の一つであり、細菌感染を防ぐためには、免疫力を高める対策も重要です。

当院では、体の中から虫歯予防を改善するため、栄養療法のオーソモレキュラー療法を取り入れています。

2.虫歯予防に関係する栄養素



虫歯を予防するためには、全ての栄養素をバランスよく摂取する必要があります。

特にカルシウムは、歯の再石灰化に必要不可欠な栄養素です。またビタミン群は、エナメル質や象牙質を作るのに重要な役割を担っています。

①歯の再石灰化をサポートする「カルシウム」


カルシウムは歯を作る材料になるほか、初期虫歯を修復する再石灰化にも必要な栄養素です。

歯は、表面部分のエナメル質と内部の象牙質などから構成されており、大部分がカルシウムで形成されています。

食事で糖を摂取すると虫歯菌の出す酸によって歯が溶け始めますが、直ちに虫歯になるわけではありません。

唾液にはカルシウムが含まれており、溶けだした歯を修復する「再石灰化」を促す役割もあるため、摂取を心掛けましょう。

カルシウムを多く含む食品は以下の通りです。

•乳製品
•小魚
•海藻類

②骨の構成に関わる「マグネシウム」


マグネシウムはカルシウムの吸収を助けるなど、健康な歯を作るために必要不可欠な栄養素です。

マグネシウムの不足は、歯の質や唾液の質の低下をもたらします。

タンパク質の合成を含む300以上の酵素活性にも関与しているため、不足しやすいミネラルです。

マグネシウムを含む食品は以下の通りです。

•乾燥わかめ
•ひじき
•いりごま
•切り干し大根

③抗酸化作用のある「ビタミンA」


ビタミンAは、歯の表面のエナメル質を強化する栄養素です。ビタミンCと並んで抗酸化ビタミンと呼ばれ、活性酸素を抑制し、免疫力の低下を防ぎます。

活性酸素の本来の役割は、ウイルスや細菌の撃退ですが、増えすぎると正常な細胞を攻撃するため、免疫力の低下原因になります。

ストレス・食品添加物の摂取・紫外線の受光などによって、活性酸素は増加すると言われています。

免疫力の低下を防ぐ、ビタミンAを含む食材は以下の通りです。

•りんご
•かぼちゃ
•レバー
•うなぎ

④象牙質を作る「ビタミンC」


ビタミンCは、象牙質・歯茎などのコラーゲン線維を作ります。

歯茎の炎症をきっかけに発症する歯周病は、コラーゲン線維を破壊し、出血の原因になることも。コラーゲン線維を作るビタミンCは、歯周病を予防するうえで欠かせない栄養素です。

ビタミンCを含む食材は以下のとおりです。

•アセロラ
•赤・黄ピーマン
•ブロッコリー
•キウイフルーツ


3.栄養不足で起こるお口のトラブル



栄養素が不足すると、虫歯以外の症状も引き起こします。

お口のトラブルで多い「口内炎」の原因はビタミンB・Cの不足です。

炭水化物などの糖質は、エネルギーを生成する過程で必ずビタミンB1を消費します。

ビタミンB1は摂取量よりも消費量が上回る場合もあるため、炭水化物を多く取る方は、ビタミンBの摂取を意識しましょう。

<まとめ>バランスの良い食事で虫歯を予防しよう



今回は、虫歯と栄養素の関係や栄養不足と虫歯の関係や虫歯予防に関係する栄養素について解説しました。
食事から摂取する栄養素は、全身の健康状態に影響します。

栄養素が不足すると健康状態が悪化し、虫歯のリスクも高めることに。虫歯予防のためにも栄養バランスを重視した食事を意識しましょう。

虫歯やお口のトラブルが気になる方は、まずはかかりつけの歯医者への相談をおすすめします。



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虫歯だらけでも歯列矯正は始められる?矯正中は虫歯に注意!

こんにちは。金沢市の歯医者、白根歯科クリニック院長の白根和明です。

「虫歯があるけど、矯正治療はできるのかな?」

すでに虫歯がある場合は、基本的に虫歯治療を完了させてから矯正治療を始めます。

初期の虫歯であれば、そのまま矯正治療を始める場合もありますが、被せ物が必要な大きな虫歯は虫歯治療が最優先です。

虫歯がある状態で矯正を始めると虫歯の進行により痛みが生じ、途中で矯正器具を外すなどの手間が生じる場合があります。

今回は、矯正治療を検討している方に向けて、虫歯治療と矯正治療の優先順位や矯正中の虫歯治療について詳しく解説します。

1.歯列矯正は虫歯治療が終わってから


2022年9月納品② (1).png

すでに虫歯がある場合は、矯正治療よりも虫歯治療が最優先です。

虫歯がある状態でも矯正治療は可能ですが、虫歯の進行により痛みが生じるなど、矯正治療の妨げになります。

例えば、虫歯によって歯や歯茎に痛みが出た場合、途中で矯正装置を外して治療しなければならないなど、矯正治療がスムーズに進みません。

場合によっては、矯正治療を途中で中断するケースもあるため、矯正治療前に虫歯がある場合は虫歯治療が最優先になります。

矯正治療はいきなり矯正装置を装着して始めるわけではありません。

矯正治療を始める前に細かい検査を行い治療方針を決めるため、担当歯科医師に相談してみましょう。

2.歯列矯正中に虫歯になった場合


矯正治療中に虫歯になった場合、初期の小さな虫歯であれば、矯正装置をつけたまま治療を行います。

進行して大きな虫歯の場合は、矯正器具を外して治療を実施するため、歯列矯正を一時中断する場合もあるため注意が必要です。

2-1.早期治療が必要



虫歯は進行するため、早い段階で対処が必要です。

初期の虫歯なら「フッ素塗布」や「詰め物」など、矯正装置を外さずに虫歯治療ができます。

進行した大きな虫歯の場合、被せ物が必要になるなど治療にも時間がかかり、歯列矯正が予定通りに進まないケースも少なくありません。

初期の虫歯は自覚症状も少なく自分では気づきにくいため、かかりつけの歯医者で定期検診を受けるなど早期発見に努めましょう。

2-2.治療を中断するケースもある



虫歯が進行し歯や歯茎に痛みがある場合、ブランケットやワイヤーなどの矯正装置を外して治療を行います。

矯正装置を外して治療を行う場合は、虫歯治療が完治してから矯正を再開するため、治療計画や治療期間が大幅に変わる可能性があるのです。

また、矯正治療専門の歯科クリニックの場合、虫歯治療を実施していない施設もあり、完治するまで一般歯科への通院が必要なケースもあります。


3.歯列矯正中は虫歯になりやすい



歯列矯正中はワイヤーなどの矯正装置により、矯正前と比較して歯磨きが難しいため、虫歯のリスクが上がります。

また、矯正装置に食べかすやプラーク(施行)が溜まりやすいため、より丁寧なケアが必要です。


3-1.矯正装置で歯磨きがしにくい


矯正装置は複雑な形状をしていることから、通常の歯ブラシでは細かい部分まで磨きにくく、磨き残しが増えて虫歯のリスクが高まります。

普段使っている歯ブラシの他に、矯正専用歯ブラシやタフトブラシなどの特殊な歯ブラシ、歯間ブラシやデンタルフロスなどを活用して歯磨きをしましょう。

歯科医で矯正中のブラッシング指導を受けて、磨き残しを減らす磨き方の実践が重要です。

3-2.装置に汚れが溜まりやすい



特にブラケットの周りは食べかすが残りやすく、プラークが溜まります。

裏側矯正の場合はブラケットが見えずらく、ブラッシングが難しいため磨き残しに注意が必要です。

また、前歯よりも歯ブラシが届きにくい奥歯にプラークが溜まりやすいため虫歯のリスクも高まります。

<まとめ>矯正治療の前に虫歯治療を優先しよう


今回は、矯正治療を検討している方に向けて、虫歯治療と矯正治療の優先順位や矯正中の虫歯治療について詳しく解説しました。

すでに虫歯がある場合は、基本的には矯正前に虫歯治療を優先させます。

初期の虫歯の場合は、矯正治療と虫歯治療を並行する場合もありますが、被せ物が必要な大きな虫歯の場合は、虫歯治療が最優先です。

また、歯列矯正中は虫歯のリスクが高まるため、早期発見や早期治療が重要です。

虫歯の程度によって治療方針や判断も変わるため、歯列矯正を検討している方は、まずはかかりつけの歯医者で相談してみましょう。



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