歯周病とビタミン不足の関係性とは?具体的な効果も解説
こんにちは。金沢市で開業しています白根歯科クリニックの白根和明です。
ビタミンが不足すると歯周病を引き起こしたり、悪化したりすると言われています。
歯茎や歯にはコラーゲン組織が深く関係しており、健康を維持するためにはビタミンが不可欠です。
例えば、ビタミンが不足するとコラーゲン組織が生成されず歯周病を発症したり、口腔内の炎症を引き起こしたり、様々な病気のリスクが向上します。
今回の記事では、歯周病とビタミンの関係やビタミンの具体的な歯周病への効果を解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
歯周病の進行には、ビタミン不足が関係しています。
歯周病とビタミン不足の関係を知るには、歯周病のメカニズムを知る必要があります。
まずは、歯周病のメカニズムとビタミン不足の関係について見ていきましょう。
歯周病は歯と歯ぐき(歯肉)の隙間(歯周ポケット)から侵入した細菌が、歯肉に炎症を引き起こした状態(歯肉炎)、それに加えて歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてグラグラにさせてしまう状態(歯周炎)を合わせて、歯周病といいます。
ビタミン不足と関係があるのは歯茎の健康です。
歯茎はコラーゲン繊維で生成されています。
歯周病になると歯茎のコラーゲン繊維が分解され、歯茎下がりや歯が抜け落ちます。
そして、コラーゲン繊維の生成には適切なビタミン摂取が必要。
ビタミンが元々不足していると、口腔内の乾燥や炎症を引き起こしたり、歯周病の発症や悪化を招くのです。
歯周病の予防や悪化予防に必要なビタミンは、ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンD、ビタミンKの4つです。
①ビタミンC
ビタミンCには抗酸化作用があり、免疫力向上やコラーゲン生成に必須の栄養素になります。
熱に弱く、水に溶けやすい性質があるため、生で食べる方法が効果的。
ビタミンCの推定平均必要量は成人で85mg/日です。【参照】日本人の食事摂取基準2020
参考にイチゴ100mgに含まれるビタミンCは62mgになります。
②ビタミンB群
ビタミンB群とはビタミンB6、ビタミンB12、葉酸の3つです。
ビタミンB群はコラーゲン生成を阻害すると言われている血中ホモシステインを低下させ、良質なコラーゲンを保ち、骨や歯茎の健康を維持します。
また、ビタミンB群は水溶性であり、摂取しすぎても尿中に排出されるため、毎日摂取を心がけたいビタミンの一つです。
ビタミンB6の推定平均必要量は成人男性の場合1.1mg/日で、女性の場合は1.0mg/日です。
【参照】日本人の食事摂取基準2020
参考に若鶏胸肉100gあたりのビタミンB6は0.66mg含まれています。
ビタミンB12の推定平均必要量は成人で2.0μg/日です。【参照】日本人の食事摂取基準2020
参考にプロセスチーズ100gあたりビタミンB12は3.2μg含まれています。
葉酸の推定平均必要量は成人で200μg/日です。【参照】日本人の食事摂取基準2020
参考にゆで卵100gあたり葉酸は35μg含まれています。
③ビタミンD
ビタミンDはカルシウム吸収を促進して、骨の健康を維持します。
成人の1日の必要摂取量は8.5μgです。【参照】日本人の食事摂取基準2020
参考に鮭1切れ80gだと25μgのビタミンDが含まれています。
また、ビタミンDは食事からの摂取以外に、日光によって体内で生成できる特性があります。
日光に当たる時間が短い場合にも不足するため、適度な日光浴を心がけましょう。
④ビタミンK
ビタミンKは出血予防の役割があり、不足すると歯茎から出血しやすくなります。
また、カルシウム吸収を促進する役割も。
ビタミンKは脂溶性ビタミンであり、熱に強い性質を持つため、炒め物など油を使った調理がおすすめです。
ビタミンKの成人の目安量は150μg/日です。【参照】日本人の食事摂取基準2020
参考に小松菜(生)100gあたり210μgのビタミンKが含まれています。
<まとめ>ビタミンは歯の健康には不可欠
今回は、歯周病とビタミンの関係やビタミンの具体的な歯周病への効果を解説しました。
ビタミンにはさまざまな役割があります。
ビタミンの役割や効果を理解した上で摂取していき、日頃の食事から歯周病予防に取り組みましょう。
ビタミンが不足すると歯周病を引き起こしたり、悪化したりすると言われています。
歯茎や歯にはコラーゲン組織が深く関係しており、健康を維持するためにはビタミンが不可欠です。
例えば、ビタミンが不足するとコラーゲン組織が生成されず歯周病を発症したり、口腔内の炎症を引き起こしたり、様々な病気のリスクが向上します。
今回の記事では、歯周病とビタミンの関係やビタミンの具体的な歯周病への効果を解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
1.ビタミン不足と歯周病への影響
歯周病の進行には、ビタミン不足が関係しています。
歯周病とビタミン不足の関係を知るには、歯周病のメカニズムを知る必要があります。
まずは、歯周病のメカニズムとビタミン不足の関係について見ていきましょう。
1-1歯周病のメカニズム
歯周病は歯と歯ぐき(歯肉)の隙間(歯周ポケット)から侵入した細菌が、歯肉に炎症を引き起こした状態(歯肉炎)、それに加えて歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてグラグラにさせてしまう状態(歯周炎)を合わせて、歯周病といいます。
ビタミン不足と関係があるのは歯茎の健康です。
歯茎はコラーゲン繊維で生成されています。
歯周病になると歯茎のコラーゲン繊維が分解され、歯茎下がりや歯が抜け落ちます。
そして、コラーゲン繊維の生成には適切なビタミン摂取が必要。
ビタミンが元々不足していると、口腔内の乾燥や炎症を引き起こしたり、歯周病の発症や悪化を招くのです。
2.歯周病予防に必要なビタミン
歯周病の予防や悪化予防に必要なビタミンは、ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンD、ビタミンKの4つです。
①ビタミンC
ビタミンCには抗酸化作用があり、免疫力向上やコラーゲン生成に必須の栄養素になります。
熱に弱く、水に溶けやすい性質があるため、生で食べる方法が効果的。
ビタミンCの推定平均必要量は成人で85mg/日です。【参照】日本人の食事摂取基準2020
参考にイチゴ100mgに含まれるビタミンCは62mgになります。
②ビタミンB群
ビタミンB群とはビタミンB6、ビタミンB12、葉酸の3つです。
ビタミンB群はコラーゲン生成を阻害すると言われている血中ホモシステインを低下させ、良質なコラーゲンを保ち、骨や歯茎の健康を維持します。
また、ビタミンB群は水溶性であり、摂取しすぎても尿中に排出されるため、毎日摂取を心がけたいビタミンの一つです。
ビタミンB6の推定平均必要量は成人男性の場合1.1mg/日で、女性の場合は1.0mg/日です。
【参照】日本人の食事摂取基準2020
参考に若鶏胸肉100gあたりのビタミンB6は0.66mg含まれています。
ビタミンB12の推定平均必要量は成人で2.0μg/日です。【参照】日本人の食事摂取基準2020
参考にプロセスチーズ100gあたりビタミンB12は3.2μg含まれています。
葉酸の推定平均必要量は成人で200μg/日です。【参照】日本人の食事摂取基準2020
参考にゆで卵100gあたり葉酸は35μg含まれています。
③ビタミンD
ビタミンDはカルシウム吸収を促進して、骨の健康を維持します。
成人の1日の必要摂取量は8.5μgです。【参照】日本人の食事摂取基準2020
参考に鮭1切れ80gだと25μgのビタミンDが含まれています。
また、ビタミンDは食事からの摂取以外に、日光によって体内で生成できる特性があります。
日光に当たる時間が短い場合にも不足するため、適度な日光浴を心がけましょう。
④ビタミンK
ビタミンKは出血予防の役割があり、不足すると歯茎から出血しやすくなります。
また、カルシウム吸収を促進する役割も。
ビタミンKは脂溶性ビタミンであり、熱に強い性質を持つため、炒め物など油を使った調理がおすすめです。
ビタミンKの成人の目安量は150μg/日です。【参照】日本人の食事摂取基準2020
参考に小松菜(生)100gあたり210μgのビタミンKが含まれています。
<まとめ>ビタミンは歯の健康には不可欠
今回は、歯周病とビタミンの関係やビタミンの具体的な歯周病への効果を解説しました。
ビタミンにはさまざまな役割があります。
ビタミンの役割や効果を理解した上で摂取していき、日頃の食事から歯周病予防に取り組みましょう。
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