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60代以降は虫歯の割合が98%以上!唾液の減少にも注意が必要

こんにちは。金沢市で開業している白根歯科クリニック院長の白根和明です。

60代以降は、老化や唾液量の減少により歯の健康リスクが上がります。

厚生労働省の調査では、98%の人が虫歯を有している結果が出ています。

60代以降では歯の健康リスクを日常生活の中で「予防できるか」が大切です。

今回の記事では、60代以降に起こる歯の健康リスクや、歯に良い食品や栄養をご紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

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1.60代以降に起こる歯の健康リスク


60代に起こりやすい歯の健康リスクは以下の3つです。

虫歯
歯周病
唾液減少

上記を放置すると、将来歯の喪失につながる可能性が高いでしょう。

また、2016年に行われた歯科疾患実態調査によると、歯の喪失は年齢が高くなるほど進み、高齢者では歯のない人が多くなると言われています。

60代では、有している歯の本数は20本前後が平均です。

【参照】厚生労働省 eヘルスネット

次の項目で、紹介した3つのリスクを詳しく説明します。

①虫歯


60代以降が虫歯になりやすい理由は、加齢により歯を支える骨が痩せ、歯肉も下がり、歯の根が露出するためです。

歯の根には硬いエナメル質がないため、軟らかい象牙質が外界と接してしまいます。

根の象牙質は細菌が入りやすく、エナメル質の5倍虫歯になりやすいです。

厚労省の調査によると、う蝕を持つ者の割合は60代以降では98%であり、多くの60代以降が虫歯を有している結果になっています。

【参照】厚生労働省 令和4年度 歯科疾患実態調査

②歯周病


歯周病は、歯周病菌が好む “歯ぐきからの出血” により細菌が増加し、出血の機会が多いほど細菌の病原性が強くなります。

歯周病菌に感染して間もない頃は病原性が低く、また年齢の若い方は歯周病の症状を感じにくいです。

しかし、60代以降になると病原性が高まり、歯周病が進んでいるケースも多いでしょう。

厚労省の調査では、歯肉出血を有する割合は60代では50%が歯肉出血を有していると結果があります。

【参照】厚生労働省 令和4年度 歯科疾患実態調査

③唾液減少


加齢により唾液線の機能が低下し、唾液は出にくくなると言われています。

唾液量が減少すると、飲み込みにくい、口を動かしにくいなどの症状が出て、さらに唾液の量が減る原因になるでしょう。

女性の場合は、閉経など女性ホルモンの分泌量の低下が唾液の量を減らす一因になります。

厚労省の調査では、60代以降では「口腔内の渇き」を感じる人は右肩上がりに増えていきます。

【参照】厚生労働省 令和4年度 歯科疾患実態調査

口腔内の乾燥は、日頃の食事から改善可能です。

次の項目で詳しく紹介していきます。

2.口腔内の健康に良い栄養素と食品


歯に良い、歯を強くすると言われる栄養素は以下の3つです。

カルシウム
ビタミンA
ビタミンC

次で詳しく説明していきます。

①カルシウムが多い食品


海藻類はカルシウムが多く、ひじき、わかめ、昆布、のりなどです。

海藻類はアルカリ性の高い食品で、口腔内の抗酸化予防やプラーク形成を予防する効果があります。

乳製品もカルシウムが多く、牛乳、チーズ類、ヨーグルトなどです。

カルシウムは歯の再石灰化を促進し、歯を強くする効果があります。

②ビタミンAが多い食品


にんじん、パセリ、のり、わかめなどが挙げられます。

ビタミンAは歯のエナメル質を強化し、虫歯や歯周病を予防する効果が高いです。

③ビタミンCが多い食品
焼き海苔、パセリ、ケール、ピーマンなどです。

ビタミンCは歯の象牙質を強化する効果があり、知覚過敏の予防や虫歯の予防につながります。

以上で紹介した食品以外に、繊維質の多い食品は「直接清掃性食品」と呼ばれており、にんじん、レタス、ごぼう、セロリなどが挙げられます。

紹介した食品は、噛む動作で直接歯や口腔内をきれいにしてくれる食品です。

唾液の分泌や顎の筋肉の発達にもつながります。

3.唾液の分泌を増やすには


60代以降は、口腔内の乾燥を感じやすくなると紹介しました。

唾液には口内の汚れや細菌を洗い流す自浄作用や、細菌の発育を抑える抗菌作用があり、60代以降は唾液量の増加が特に必要です。

日頃からできる「唾液の分泌を増やす方法」を紹介します。

3-1.よく噛んで食べる


噛む動作は唾液腺が刺激されて、唾液分泌が活発になります。

ガムを噛むのも効果的です。

3-2.水分を補給して口の中を潤す


こまめな水分補給は、口腔内の乾燥予防になります。

カフェインには利尿作用があり、水分が排出されてしまうので、水分補給には水がおすすめです。

3-3.鼻呼吸を心がける


口呼吸は口腔内を乾燥させるため、鼻呼吸を心がけましょう。

眠っている時に口呼吸になりやすい人は、マウステープなども検討してみてください。

<まとめ>60代以降は食事を整えて虫歯や歯のトラブル予防を


60代以降の方には、虫歯や歯周病、口腔内の乾燥などさまざまなトラブルが起きやすいです。

今回紹介したように、口腔内の健康に良い食品を取り入れれば、口腔内の健康リスクを予防できるかもしれません。

また、口腔内の乾燥を改善する方法も心がけてみましょう。

今回紹介した記事を少しでも皆さんの生活に取り入れてみてください。




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50代以降は歯の喪失リスクが60%以上!?歯を健康にする食事を解説

こんにちは。金沢市で開業している白根歯科クリニック院長の白根和明です。

50代以降になると、歯の喪失リスクは60%を超えると厚生労働省の調査で発表されています。

理由は、歯周病や虫歯、歯自体の劣化などさまざまです。

しかし、日頃の食事を意識すれば、歯を強くできるかもしれません。

今回の記事では、50代以降に起こりやすい歯の健康リスクや、歯の健康に良い食事を紹介しています。

50代以降の方は、ぜひ参考にしてみてください。

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1.50代以降に起こる歯の健康リスク


50代以降は、20代や30代など若い時には起こりにくい「歯の喪失」が起きやすくなる世代です。

厚生労働省の調査によると、40代以降では喪失歯を有する割合は40%、50代以降になると60%を超えると提示しています。

また年齢が上がるにつれて、喪失歯を有する割合は増えていく傾向です。

【参照】厚生労働省 歯科疾患実態調査結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/10804000/001112405.pdf

歯を1本失うと、他の歯への負担が大きくなり、残りの歯を失う可能性も高くなります。

将来歯を失うかも知れない原因は以下の4つです。

•虫歯の再発
•歯周病
•歯根破折
•根尖病変

次の項目で順番に説明します。

虫歯の再発
50代以降の方が歯を失う原因で多いのは、過去に治療した虫歯の再発です。

特に過去の治療で歯の神経を取り除いている場合は、痛みなどの自覚症状がないため、つめ物やかぶせ物の内部で気づかないうちに重症化するケースが多いといわれています。

状態によっては抜歯が必要と診断され、歯を失ってしまいます。

歯周病
歯周病はサイレントディジーズ(静かなる病気)と呼ばれるほど自覚症状がなく、ゆっくり進行する病気です。

多くの場合30代や40代で歯周病になり、10年ほどかけて悪化するケースが多く、重症化した歯周病によって歯茎や歯槽骨が破壊され、最終的に歯が抜け落ちます。

歯根破折
歯根破折とは、歯根が割れたり、ひびが入ったりする状態です。

歯周病や虫歯に次いで歯を失う原因になります。

神経を取り除いた歯は栄養が供給されず脆くなり、噛む力が部分的に集中し、歯根破折が起こりやすくなるため、神経を取り除いた歯が多い方は注意が必要です。

根尖病変
根管治療で神経を取り除いた歯が細菌に感染すると、膿が溜まり、膿が大きい場合や改善が見込めない場合は抜歯となります。

次の項目では、上記のような状態にならないための予防法を紹介します。

2.歯を健康に保つ5つのコツ


歯を健康に保つコツは以下の5つです。

栄養バランスのとれた規則正しい食事を心がける
何でもよく噛んで食べる
食後20分以内に歯を磨く
歯科で定期的に歯石を除去する
虫歯を放置せずに治療する

【参照】全国健康保険協会
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat450/sb4501/p008/

今回の記事では1つ目の「栄養バランスのとれた規則正しい食事」に関して紹介し、主に歯に良い食品や栄養素を紹介していきます。

2-1.歯の健康に良い栄養素と食品


健康な歯を保つために必要な栄養素は、以下の3項目です。

カルシウム
タンパク質
ビタミンA、C、D

カルシウムは、歯の表面の硬いエナメル質をつくり、タンパク質はエナメル質の内側にある象牙質を作ります。

またビタミンA、C、Dはエナメル質や象牙質を良質にするために必要です。

カルシウム、タンパク質、ビタミンA、C、Dを多く含む食品を紹介します。

2-2.カルシウムを含む食べ物


ヨーグルト、チーズ、高野豆腐、ひじき、小魚、キャベツなどが挙げられます。

タンパク質を含む食べ物
タンパク質を多く含む食品は、肉、魚介類、大豆、卵、牛乳などです。

ビタミンAを含む食べ物
かぼちゃ、ほうれん草、レバー、にんじん、うなぎ、わかめなどにビタミンAは多く含まれています。

ビタミンCを含む食べ物
ビタミンCを多く含む食べ物は、焼きのり、小松菜、じゃがいも、ピーマン、ブロッコリー、みかんなどです。

ビタミンDを含む食べ物
干しシイタケ、しめじ、さんま、鮭などが挙げられます。

3.歯に良い食事をする際のポイント


上記に加え、歯が溶けるのを防いで口内菌の殺菌をするなど、歯の健康に欠かせない「唾液」の分泌を促す食材も効果的です。

梅干し、海藻類、果物などを食べると唾液量が増え、虫歯になりにくい口内環境を作ります。

食物繊維が多く含まれる食品は歯の表面をきれいにする効果があり、唾液の分泌も促してくれるごぼう、アスパラガス、セロリ、穀類、豆類などです。

歯や口腔内の健康が気になる方は、積極的に摂取しましょう。

<まとめ>50代以降の歯の健康は日頃の食事から予防を


紹介したように50代以降になると、歯を喪失するリスクは50%を超えてきます。

歯を失うと認知症や肺炎のリスクが上がるため、歯の健康維持は大切です。

今回紹介したように、歯に良い食品や食事の方法を変えてみると良いかもしれません。

日頃の食事から少しずつ取り入れてみましょう。



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糖尿病に要注意!歯の健康を守る食生活のコツ

こんにちは。金沢市で開業しています白根歯科クリニック院長の白根です。

糖尿病は生活習慣病の1つであり、年々罹患率は増加していると言われています。

また、糖尿病にかかると歯の健康が損なわれ、歯周病や虫歯の原因になります。

理由は、糖尿病により血流が悪くなったり、細菌への抵抗力が弱ったりするためです。

今回の記事では、糖尿病はなぜ歯の健康に関わるのか、糖尿病や歯の健康に必要な食品を紹介しています。

糖尿病や歯周病が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

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1.糖尿病とは



糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖(血糖)が増えてしまう病気です。

インスリンは膵臓から出るホルモンであり、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。

血糖値が高いまま放置すると、血管が傷ついてしまい、将来的に心臓病や失明、腎不全、足の切断などの糖尿病合併症につながる可能性が高いです。

次の項目で糖尿病と歯の関係を説明するので、参考にしてみてください。

2.糖尿病と歯の関係



糖尿病と歯の健康は深く関わっていると言われています。

では、糖尿病により歯の健康が損なわれてしまう理由は以下の4つです。


血流の悪化
細菌などに対し抵抗力が低下する
炎症が拡大しやすい
唾液の減少

次で詳しく説明していきます。

①血流の悪化


糖尿病になると血流は悪化すると言われています。

理由は、血液中に通常より多くのブドウ糖が存在してしまい、血管のなかは砂糖水のように血液がドロドロになり、血管が傷付いたり、血管が詰まったりするリスクが高いからです。

歯茎や歯にも血流があり、必要な栄養素は血流に乗り運ばれているため、糖尿病により血流が悪化すると歯の健康を損なうかもしれません。

②細菌などに対し抵抗力が低下



上記のように、糖尿病では血流が悪くなるため、組織に必要な酸素も運ばれません。

組織が酸素不足になると白血球の機能が不十分になり、殺菌能が低下します。

虫歯や歯周病は細菌であり、以上のメカニズムから糖尿病の人は虫歯や歯周病にかかりやすいと言われている理由の1つです。

③炎症が拡大しやすい



炎症が拡大しやすい理由は、前項の2つが深く関わってきます。

血流の悪化や白血球の機能が不十分になり、炎症が抑えられなくなるリスクが高いです。

以上から、糖尿病の人は虫歯や歯周病などの炎症が拡大しやすく、治りにくいと言われています。

④唾液の減少


糖尿病になると血液中の糖分が多くなるため、尿として排泄される糖分の量や尿量も増えます。

尿量の増加は脱水につながる可能性が高いです。

脱水により、体内の水分から生成されている唾液も減少します。

また、唾液が減少すると口腔内のバリア機能が低下するため、口腔内や歯のトラブルになりやすいです。

次の項目で口腔内の健康や、糖尿病予防におすすめの食品を紹介していきます。

3.糖尿病と歯の健康におすすめの食品


糖尿病と歯の健康におすすめの食品は以下の5つです。

•玄米、胚芽米
•緑黄色野菜
•きのこ類
•海藻
•豚肉赤身

玄米や胚芽米は、食物繊維が多いため食後の血糖値上昇が緩やかになるため、おすすめです。

また、食物繊維が豊富でビタミンが豊富な緑黄色野菜は摂取が推奨されています。

生野菜を噛み砕くと歯の自浄作用が高まり、口内の清潔につながるのでおすすめです。

きのこや海藻類は、ミネラルと食物繊維が多いため、腹持ちが良いので過食防止にもなります。

特に舞茸は、食物繊維が豊富で亜鉛とマグネシウムが多いです。

亜鉛はインスリンの材料になり、マグネシウムは血糖値を下げるサポートをするため、糖尿病の予防につながります。

豚肉の赤身は、ビタミンB1を多く含み、ビタミンB1は糖代謝に必要な栄養素です。

豚肉のビタミンB1の吸収を早める食材は、ニンニク、玉ねぎ、ニラを一緒に摂取すると効果的と言われています。

4.食事をする際のポイント


1日3食を同じ時間に食べる習慣をつければ、血糖値の変動が小さくなります。

血糖値の変動が小さくなると、血管へのダメージが抑えられ、糖尿病予防や糖尿病の合併症予防につながる可能性が高いです。

また、食事は就寝前3時間以上あけると就寝中の高血糖を防げ、睡眠の質もあがるので、食事の時間にも気をつけましょう。

1回の食事をよく噛んで食べると唾液の分泌が促進され、口腔内の健康維持や、満腹中枢が早く反応し、食べ過ぎ防止につながります。

また、噛む動作はインスリンの分泌を促進させるので、よく噛んで食べてみてください。

<まとめ>食事から糖尿病と歯の健康リスクを予防しよう


糖尿病と歯の健康は深く関わっています。

糖尿病になると歯周病や虫歯など、口腔内のトラブルに繋がりやすいです。

今回紹介したように、食事に気をつければ糖尿病予防や、歯の健康維持につながります。

紹介した項目を参考に、普段の生活に取り入れてみてください。



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ストレスが歯の寿命を縮める!?心身の負担を軽減する食事を解説!

こんにちは。金沢市で開業している白根歯科クリニック院長の白根です。

ストレスで腹痛や下痢、だるさなどの体調不良、暴飲暴食などを経験した方もいるでしょう。

ストレスを受けると歯や口腔内の健康も阻害してしまう可能性があります。

たとえば、ストレスにより唾液量が減少し、虫歯や歯周病になりやすくなるなど、ストレスは口腔内の環境と関係が深いです。

今回の記事では、ストレスと歯の関係性や、ストレスを軽減する食品や食生活を紹介しています。

ストレスを感じている方や、歯の症状や悩みをお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。

1.ストレスが与える歯への影響



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ストレスを多く受けると、人間の体は「交感神経」が優位になり、副交感神経とのバランスが崩れやすくなります。

交感神経と副交感神経のバランスが取れていないと、歯や口腔内の健康は維持されません。

ストレスを多く受けると、口腔内には以下3つの影響が出ます。

口腔内の免疫力低下
歯ぎしりや噛み締め
唾液量の減少

ストレスにより自律神経のバランスを崩し、交感神経が優位になると血管が収縮し、血流が悪くなります。

免疫に関わる血液成分の働きの悪化を招き、口腔内の免疫力が低下し、歯周病や虫歯になりやすいです。

また、ストレスによる歯ぎしりや噛み締めは、歯や顎関節に強い力が持続的にかかり、大きなダメージを与えるでしょう。

結果的に歯を支える骨が吸収され、歯周病の進行が加速する懸念もあります。

さらに、ストレスにより交感神経優位になると唾液の分泌量が低下し、口腔内の粘膜に傷がつきやすい状況に。

このようにストレスは口腔内の健康と深い関わりがあるのです。

2.ストレスを軽減する栄養素と食品


私たちは体内の栄養素を消費してストレスから身を守ろうとします。

体内で栄養素が不足していると、ストレスに抵抗しづらい体になってしまうかもしれません。

ストレスを軽減する栄養素は以下の3項目です。

•ビタミンCとビタミンE
•トリプトファン
•ビタミンB群

次の項目で詳しく説明しています。

最後に、ストレスを緩和するための食生活も紹介しているので、参考にしてみてください。

①ビタミンCとビタミンE


ビタミンCは、抗ストレスホルモンである「コルチゾール」の材料です。

コルチゾールは体内の血糖値を増やして、体がストレスに対処する準備をします。

ビタミンEもコルチゾールの生成に関与し、ビタミンCと協力しストレスへの防御を高めてくれます。

【ビタミンCとビタミンEが多く含まれる食品】
パプリカやブロッコリー、ゴーヤはビタミンCが多く含まれており、モロヘイヤやかぼちゃは、ビタミンEを多く含んでいます。

ビタミンCは“水溶性ビタミン”と呼ばれ、水に溶けやすいビタミンで、ビタミンEは油に溶けやすい“脂溶性ビタミン”です。

以上の特徴から、ビタミンCを含む野菜は生で食べるのが良いでしょう。

ビタミンEを含んだ野菜は、ドレッシングをかけたり、揚げるなど、油と組み合わせると消化吸収が良くなるのでおすすめです。

②トリプトファン


トリプトファンは、感情を穏やかにしてストレスを減らす神経伝達物質「セロトニン」の材料です。

セロトニンは、体のリズムを整えて快眠しやすい状態にする「メラトニン」を生成し、睡眠に効果があります。

【トリプトファンを多く含む食品】
大豆製品は、「トリプトファン」や「ビタミンB群」を含んでいる食品です。

なかでも納豆や味噌は発酵食品のため、含まれている菌類によって腸内環境を整えてくれます。

腸は「セロトニン」をはじめ、私たちの活動に必要なホルモンを分泌する臓器なので、腸内環境が整えばストレスの軽減が期待できるでしょう。

③ビタミンB群


脳はストレスに対処する時にエネルギー(ブドウ糖)を使用します。

ブドウ糖を効率よくエネルギーに変えるためには、「ビタミンB群」のサポートが必要です。

ビタミンB群が足りないと、「集中力が続かない」「落ち着きがなくなる」可能性があります。

結果、仕事や生活に支障が出るだけでなく、さらなるストレスが生まれてしまうかもしれません。

【ビタミンB群が多く含まれる食品】
ビタミンB群が多く含まれる食品はナッツ類です。

アーモンドやピーナッツ、ヘーゼルナッツは「ビタミンE」も含まれています。

小腹が空いた時は、お菓子やパンではなくナッツ類をつまむとストレス緩和効果が見込めるかもしれません。

3.ストレスを緩和する食生活


最後にストレスを緩和する食生活を紹介します。

ストレスの多い生活では食生活が不規則になりがちです。

たとえば、朝食を食べないなどの欠食、偏食や暴飲暴食などが挙げられます。

忙しくても1日3食、規則正しく、腹8分目を目安に食べてみましょう。

また、食品添加物を多く含むお菓子やインスタント食品にはリンが多く含まれています。

リンを摂りすぎるとミネラルやカルシウムの吸収を阻害するため、心身の不調につながると言われています。

夜遅くの飲酒や高カロリーの食べ物を摂るのは、消化に時間がかかり睡眠の質にも影響する可能性もあるので注意しましょう。

家族や友人と一緒に、楽しくリラックスして食べるのもストレス解消にも繋がります。

<まとめ>日頃の食事でストレスを減らして歯の健康維持を


ストレスは心身への影響や口腔内への影響もあります。

そして、ストレスを感じる機会が増えると食生活も乱れる原因になるので、ストレスと上手く付き合っていきましょう。

今回紹介した食品や食生活を参考に、少しずつでも生活に取り入れてみてください。


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40代以降は歯のトラブルに要注意!食事で取り組むエイジングケア

こんにちは。金沢市で開業している白根歯科クリニック院長の白根和明です。

「40代になったら歯やお口の悩みが増えた」と感じる方もいるでしょう。

一般的に、歯やお口の悩みが増え出すのは30代半ばから40代前後と言われています。

特に40代以降の女性は、女性ホルモンの減少の影響を受け、さまざまな変化を感じるでしょう。

歯の健康に必要な栄養素を知り、積極的に摂取すれば、歯の健康を維持できる可能性が高いです。

今回の記事では、40代以降に起こりやすい歯や口のトラブルや対処法、歯の健康に繋がる食品を紹介しています。

歯への健康意識が高まる40代以降の方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.40代以降に起こる歯の健康リスクと原因



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口腔内の健康に直結する歯周病の有病率は、30代から60代にかけて高くなると言われ、3人に2人が歯周病と言われています。
【参照】平成28年度 歯科疾患実態調査

また、20代や30代に比べて筋力の低下も起こり始めるため、噛む力も低下しやすい傾向にあります。

40代以降に歯の健康リスクが起こる原因は以下の4つです。

1.顎骨の吸収、顔面筋や咀嚼筋の衰え
2.女性ホルモンの分泌量の低下(エストロゲン)による唾液の分泌量の低下
3.健康状態の悪化や疲労の蓄積
4.不摂生な生活

次の項目で、4つの原因を詳しく説明します。

顎骨の吸収、顔面筋や咀嚼筋の衰え
加齢によりカルシウムの吸収能力が低下し、骨吸収が骨形成より上回っていきます。

さらに顎の骨が吸収され、歯を支えられず、歯茎の衰退が起こりやすいです。

また、顔面や咀嚼筋が衰えるため、しっかり噛めない、固いものが食べられなくなる可能性があります。

女性ホルモンの分泌量の低下(エストロゲン)による唾液の分泌量の低下

40代以降の女性に多いエストロゲンの低下は、唾液の分泌量が低下すると言われています。

唾液は虫歯や歯周病から守る役割があり、唾液の分泌量低下は虫歯や歯周病になる可能性が高いです。

健康状態の悪化や疲労の蓄積
40代以降の方は仕事上の役割が増えたり、親の介護やこどもが進学したり、自分以外の悩みが増える年代です。

ストレスや疲労により自律神経のバランスが崩れてしまいます。

自律神経のバランスが崩れると、健康状態が悪化し、免疫力の低下や唾液量の低下が生じるため、口腔内のトラブルに繋がりやすいです。

不摂生な生活
厚生労働省によると、「食習慣の改善の意思」の項目で、20代以上の男女で多かったのが「関心はあるが改善するつもりはない」でした。

割合は男性で24.6%、女性で25%です。
【参照】令和元年度 国民健康・栄養調査

栄養バランスの偏りは、自律神経のバランスが崩れ、免疫力低下を招き、歯の健康リスクや生活習慣病に繋がります。

2.歯の健康リスクへの対処法


40代以降の方が、歯の健康リスクを起こさないための対処法は以下の3つです。

•歯科医院への定期受診
•正しいオーラルケアの実施
•規則正しい生活(睡眠、運動、食事)

今回の記事では、規則正しい生活の「食事」について紹介します。

2-1.40代以降の歯の健康には「ミネラル」と「ビタミン」



歯や骨の構成はミネラルで、歯茎は主にビタミンが合成しているため、歯周病の罹患率があがる40代以降の方は、積極的な摂取が必要です。

また、ミネラルやビタミンが豊富な食品は、魚や野菜、果物など良く噛んで食べる物が多いため、咀嚼筋の低下予防や唾液分泌促進が図れます。

しかし、ミネラルやビタミンは体内で作り出せない栄養素のため、食べ物からの摂取が必要です。

2-2.ミネラルが多く含まれた食品


ミネラルのなかで、カルシウム、マグネシウム、亜鉛が多い食品を紹介しています。

カルシウムが多く含まれた食品
チーズ、豆腐、ごま、ヨーグルト、ひじき、昆布など

マグネシウムが多く含まれた食品
ナッツ類、しらす、ほうれん草、ひじきなど
• 亜鉛が多く含まれた食品
牡蠣、納豆、牛肉、ココア、しいたけなど

加工品やファストフードはミネラルを消費してしまうため、上記で紹介したミネラル豊富な食べ物を摂るように心がけましょう。

2-3.ビタミンが多く含まれた食品


ビタミンは、油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」と、水に溶けやすい「水溶性ビタミン」に分けられます。

•脂溶性ビタミン:ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK
•水溶性ビタミン:ビタミンB群、ビタミンC

以下で詳しく食品を紹介します。

ビタミンAが多く含まれる食品
鶏や豚肉のレバー、うなぎ、たら

ビタミンDが多く含まれる食品
キクラゲ、椎茸、卵、鮭

ビタミンEが多く含まれる食品
ナッツ類、ほうれん草、しそ

ビタミンKが多く含まれる食品
モロヘイヤ、小松菜、納豆、ブロッコリー

ビタミンB群が多く含まれる食品
豚肉、鶏レバー、カツオ、のり

ビタミンCが多く含まれる食品
ピーマン、パプリカ、ブロッコリー、レモン、キウイ

<まとめ>バランスの良い食事は歯の健康につながる


40代以降は、今までと同じ生活を送っていても疲れが取れないなど、加齢による体の変化を感じ始める時期です。

歯科医院への定期的な受診や、オーラルケアももちろんですが、今回紹介した日頃の食事にも気をつけていれば、歯の健康リスクを予防できるかもしれません。

歯の健康は心身の健康にも直結します。

毎日の食事は意識しないと偏ってしまうので、少しずつでも、今回紹介した食材を取り入れてみてください。
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食品に含まれるフッ素は虫歯予防になる?具体的な効果も紹介!

こんにちは。石川県金沢市で開業している白根歯科クリニック院長の白根和明です。

フッ素は「歯に塗布する」イメージがある方も多いかもしれません。

しかし、フッ素は食べ物の摂取からも歯の健康につながると言われており、歯や骨の形成に欠かせないものです。

今回の記事では、フッ素がもたらす歯への効果やフッ素が多く含まれる食品を紹介します。

歯の健康維持に役立つ食事などを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

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1.フッ素とは



フッ素は「必須元素」と言われており、健康や生命の維持に関わる元素です。

水素(H)や、酸素(O)と同じく、フッ素は(F)と表記されます。

人間の体内では13番目に多く存在する元素。

WHO(世界保健機関)とFAO(食糧農業機関)はフッ素を必須栄養素と位置づけています。

人が必要なフッ素は微量ですが、歯や骨をつくる石灰化には欠かせない物質です。

体重60㎏の人は、およそ2.6gのフッ素が体内にあり、95%は骨などの硬組織に存在しています。

2.フッ素の効果とは?



フッ素の効果は3つあります。

虫歯予防
歯質強化
初期虫歯の修復

次で具体的に説明します。

①虫歯予防



フッ素は歯のエナメル質を強くして、虫歯菌の酸から歯を守る役割や、虫歯菌の酸産生を抑制し活動を低下させる効果があります。

歯の表面は食事のたびにダメージを受けますが、1時間ほどで修復作業が行われます。

上記の流れが「歯の再石灰化」です。

口腔内に食べ残しがあると虫歯菌が酸を産生し、歯のリン酸やカルシウムなどが溶け出し、歯の石灰化が出来ず虫歯になります。

フッ素の摂取により歯のエナメル質にカルシウムが付着し、歯の再石灰化が促進されるのです。

②歯質強化



歯の再石灰化時、エナメル質にフッ素が取り込まれ歯を修復。

さらに虫歯菌などに抵抗できる強い歯質に変化させると言われています。

③初期虫歯の修復



歯の再石灰化により、初期虫歯の修復も可能です。

初期虫歯は、酸によりエナメル質からカルシウム成分が流れ出てしまいます。

カルシウムが流れ出た箇所に、フッ素が入り込んで再石灰化が起こり、虫歯の進行を止め治す効果が期待されます。

3.フッ素が多く含まれる食品



フッ素は歯や骨の形成にも大切なので、日頃の食事から意識した摂取がおすすめです。

米国医学研究所から発表されたフッ化物適正摂取量と摂取許容量は以下の通りです。

•19歳以上の体重70kgの男性 
フッ素適正摂取量3.8mg/日。フッ素摂取許容量10mg/日。
•19歳以上の体重60kgの女性
フッ素適正摂取量3.1mg/日。フッ素摂取許容量10mg/日。

以下でフッ素が多く含まれる食品を紹介します。

①イワシ



イワシは食べ物のなかでもフッ素の含有量が多いと言われています。

イワシのフッ素濃度は8~19.2ppmです。

※フッ素濃度1ppmとは、1kg中にフッ素1mgの含有量を示す単位。

②牛肉



牛肉は少量ですが、フッ素が含まれています。

牛肉のフッ素量は0.07ppmです。

③ジャガイモ



ジャガイモのフッ素量0.8〜2.8ppmです。

育った土の状態によりますが、物によっては牛肉よりもフッ素を含む物もあります。

④海藻類



海藻は、種類によりフッ素含有量の幅が大きいと言われています。

海藻のフッ素量は0.6〜2ppmです。

<まとめ>フッ素は歯や骨の形成に必須!日頃の食事から意識して摂取を



フッ素は歯のみならず、骨の形成にも必要な元素です。

歯科でのフッ素塗布も大切ですが、日頃からフッ素を含む食品の摂取を心がけると歯の健康維持につながります。

今回紹介した食品を参考にして、日頃の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。



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酵素が虫歯や歯周病を予防!酵素を多く含む食べ物も紹介!

こんにちは。金沢市で開業している白根歯科クリニック院長の白根和明です。

酵素は「なんとなく体に良さそう」とイメージされている方もいるかもしれません。

酵素にはいくつもの種類があり、歯の健康に必要な酵素もあります。

今回は、酵素の働きや歯への効果、酵素を多く含む食べ物を紹介しています。

歯の健康維持をしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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1.酵素とは


酵素とは、生き物の体内の化学反応を引き起こし、反応をスムーズに促進する役割があります。

食べ物の消化、吸収、代謝に酵素は不可欠です。

人間の体内には、5,000種類以上の酵素が存在します。

1-1.酵素の種類


酵素は主に「体内酵素」と「体外酵素」の2種類に分類され、さらに「体内酵素」は、“消化酵素”と“代謝酵素”の2種類に分けられます。

「体外酵素」は、食事から取り込む“食物酵素”であり、20代をピークに量が減少します。

体内酵素は年齢とともに減少するため、体外酵素である食物酵素で補う必要があります。

下記に各酵素の特徴を簡単にまとめました。


消化酵素:食べたものを分解、吸収しやすくする
代謝酵素:消化酵素が体内で使える形にしたエネルギーを、身体の隅々に届けて活用する
食物酵素:食物に含まれ、消化を助ける

次に歯の健康に関わる酵素の種類と特徴を説明します。

2.歯の健康に関わる酵素


酵素にはさまざまな特徴がありますが、歯の健康にも関わっています。

口腔内の健康に大きく関わっているのは、唾液に含まれる消化酵素「アミラーゼ」です。

他の代謝酵素と食物酵素も歯の健康に関わっているので、次で詳しく説明します。

2-1.唾液に含まれる酵素「アミラーゼ」



アミラーゼは、口腔内のでんぷん質を消化し、糖を生成する役割があります。

白米をよく噛むと甘く感じるのは、アミラーゼの効果です。

また、歯に付着したでんぷん質の残りカスを化学的に分解し、口腔内を洗浄する役割があります。

2-2.代謝酵素は免疫力に影響


酵素の説明でもお伝えしたように、代謝酵素が不足すると歯へ栄養が行き渡らず、免疫力低下に陥り、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。

代謝酵素は人間の体内でしか作れないため、食物酵素から摂取が必要です。

2-3.食物酵素は代謝の促進


食物酵素の役割は、消化酵素を節約し代謝酵素の量を増やすなど、代謝酵素のサポートが役割です。

歯の健康に直結はしていませんが、他の酵素をサポートすれば結果的に歯の健康向上につながります。
3.酵素を多く含む食品
酵素を多く含む食品を積極的に摂れば、限られた体内酵素を使わずに済みます。

次で紹介する食品を参考にしてみてください。

生野菜や果物

生野菜や果物は酵素が多く含まれています。

また、野菜や果物の皮の部分は抗酸化物質が多く含まれているため、皮のまま食べるのもおすすめです。

通常、食べ物は胃から腸に届くまでに2時間以上かかりますが、野菜や果物は30分ほどで腸に届きます。

野菜や果物自体に多くの消化酵素が含まれているので、消化がスムーズに行われるためです。

以下の野菜や果物は、生で摂取できるのでおすすめです。

•トマト
•レタス
•大根
•アボカド
•バナナ
•キウイ
•リンゴ
•マンゴー
•パイナップル

次に植物性の発酵食品を紹介します。

植物性発酵食品

植物性の発酵食品は、微生物によって大量の酵素が含まれています。

おすすめの食物性の発酵食品は以下の通りです。

•納豆
•味噌、醤油
•ヨーグルト
•チーズ
•キムチ
•ぬか漬け
•カツオ節
•麹

手軽に手に入る食品が多いため、歯の健康を考えている方は日々の食事に取り入れてみましょう。

<まとめ>酵素を積極的に摂取して歯の健康を維持しよう


酵素は「なんとなく体に良さそう」とイメージされていた方も、酵素の働きを知り、積極的に摂取すれば歯の健康維持に繋がります。

今回紹介した酵素を多く含む食品は、取り入れやすい食品が多いと思うので、ぜひ参考にして取り入れてみてください。
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タンパク質は歯にも必要な栄養素!不足で起こる影響や摂取できる食品を解説!

こんにちは。金沢市で開業している白根歯科クリニック院長の白根和明です。

タンパク質は歯の健康維持に重要な役割を果たしています。

理由は歯を支えるために、タンパク質が必要だからです。

具体的には歯のなかに筋状のタンパク質があり、歯を支えるのに役立っています。

今回は、タンパク質が歯に必要な理由やタンパク質の多い食品を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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1.タンパク質の役割


タンパク質は炭水化物、脂質とあわせて3大栄養素と言われています。

筋肉や臓器、体内の調整に役立つホルモンの材料、エネルギー源になる栄養素です。

生命活動の中心を担っていると言っても良いでしょう。

タンパク質が不足すると以下の症状が出てきます。

タンパク質不足が引き起こす症状10個
•筋肉量が減少する
•代謝が悪くなる
•肌や髪、爪のトラブルが起こりやすい
•骨が脆くなる
•身体が浮腫む
•疲れやすくなる
•貧血になりやすい
•集中力や思考力が低下しやすい
•免疫力が低下する
•低出生体重児が産まれやすくなる(女性)
【参考】魚肉たんぱく研究所

タンパク質不足は全身に影響が出てしまいます。

全身に影響が出れば当然、健康な歯を維持出来ません。

次ではタンパク質と歯の関係性を紹介します。

2.歯の構成要素


歯は「エナメル質」「象牙質」「セメント質の硬い組織(硬組織)」の3層構造です。

口のなかに露出している部分を「歯冠」と言い、歯冠より下の部分を「歯根」と言います。

タンパク質と歯の関係性を詳しく紹介します。

2-1.タンパク質は歯の基質形成に関わっている


タンパク質は、歯の「基質形成」に関わっています。

基質とは「象牙質」や「セメント質」の部分です。

象牙質やセメント質はコラーゲン繊維状のタンパク質で形成されています。

以上からわかるように、歯の基質形成にタンパク質は不可欠です。

タンパク質不足は歯の健康に直結してしまうので、日頃から意識して摂取しましょう。

3.タンパク質が多く含まれる食品


タンパク質の1日必要量は、18~49歳は摂取エネルギーの13~20%、50~64歳は14~20%、65歳以上は15~20%が理想と言われています。

タンパク質の推奨量は、18~64歳の男性は1日65g、65歳以上の男性は60g、18歳以上の女性は一日50gの摂取が推奨されています。

【参照】日本人の食事摂取基準2020

また、タンパク質には「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の2種類あります。

前者は必須アミノ酸を豊富に含み吸収スピードが早いのに対し、後者は脂質が少なく腹持ちが良いです。
① 動物性タンパク質
動物性タンパク質は肉、魚、卵、乳製品に多く含まれています。

身近な食品だと鶏のささみ肉100gには23.9g、しらす干し100gには40.5gタンパク質が含まれているので、日頃の食事にも取り入れやすいでしょう。
② 植物性タンパク質
植物性タンパク質は、大豆製品や穀類に多く含まれています。

ひきわり納豆100gには16.6g、茹でた蕎麦100gには4.8gタンパク質が含まれているので、身な食品から摂取が可能です。

<まとめ>積極的にタンパク質を摂取して健康な歯に


「タンパク質」と「歯」は直接関係していないと思っていた方もいるかもしれません。

今回紹介したように、タンパク質は歯の基底を作る大切な役割を果たしています。

歯のみならず、全身に効果があるタンパク質ですが、歯にも効果があると分かれば積極的に摂取していきたいですね。

紹介した動物性タンパク質と植物性タンパク質を参考に、日頃の食生活に取り入れてみてください。
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貧血で歯が痛くなる!?痛みの原因や対処法を解説

こんにちは。金沢市で開業している白根歯科クリニック院長の白根和明です。

あまり知られていませんが、貧血と歯の痛みは深い関係があります。
理由は、貧血だと必要な栄養素が運ばれず虫歯や歯周病の原因になったり、歯や歯茎の質が低くなったりするためです。
本記事では貧血がなぜ歯の痛みに繋がるのか紹介しています。
また、貧血による歯の痛みに対しての対処法もご紹介しているので参考にしてみてください。

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1.貧血とは


貧血は血液内のヘモグロビン濃度により診断され、ヘモグロビンは酸素を体内に運ぶ重要な役割を持っています。
WHOの基準では成人男性が13.0g/dl未満、成人女性と小児(男女)は12.0g/dl未満、高齢者(男女)は11.0g/dl未満が貧血と定義されています。

1-1.貧血の症状


主な貧血症状は以下の6つです。
•立ちくらみ
•息切れ
•めまい
•ふらつき
•頭痛
•胸の痛み
他に歯の痛みにつながる歯周病や虫歯、歯茎の炎症も引き起こしやすいと言われています。

2.貧血で歯が痛くなる理由


貧血が原因で歯が痛くなる理由は以下の2つです。
•唾液量低下
•歯や歯肉への血流低下
次項で詳しく説明します。

2-1.唾液量低下


唾液は何から作られているか知っていますか。
唾液は血液から作られ口内を清潔にし、歯の再石灰化を促し歯を補修する効果があります。
また細菌の働きを抑制する効果もあり、歯の健康には欠かせません。

2-2.歯や歯茎への血流低下


歯茎の血流はイメージしやすいですね。
歯にも同じく血流があり、歯の神経と呼ばれる「歯髄」に血流があります。
貧血だと、歯や歯茎に必要な栄養素や白血球が運搬されません。
歯や歯茎が脆くなり痛みや出血の原因になったり、免疫力の低下にもなります。

3.貧血への対処法


貧血を改善すれば、歯の痛みや他の身体症状を軽減できるかもしれません。
対処法は以下の7つです。

•3食バランス良く、規則正しく食べる
•鉄を多く含む食品を摂取
•良質タンパク質(肉、魚、卵、乳製品、大豆製品)を補う
•鉄の吸収率を高めるビタミンCを摂る
•鉄の吸収を阻害する食品を控える
•加工食品に偏らず、手作りもする
•鉄の吸収を良くするには、胃酸の分泌が必要。良く噛んでゆっくり食べる、楽しく食べると胃酸の分泌を促す
【参考:健康長寿ネット】
次項では鉄の吸収を阻害する食品、鉄分とビタミンCが多く含まれた食品を紹介します。

3-1.鉄の吸収を阻害する食品


以下の食品は鉄分の吸収を阻害するので、注意しましょう。
①緑茶、紅茶、ウーロン茶、コ-ヒ-
タンニンを含む飲み物は鉄の吸収を阻害します。
特に食事中や食直後の摂取は注意です。
②玄米、おから、ふすま
不溶性食物繊維を含む食品は、鉄と一緒に体外に排泄されるので注意しましょう。
③加工食品
ハムやソーセージ、清涼飲料水、スナック菓子などに含まれる添加物「リン酸塩」は、鉄の吸収を阻害してしまうと言われています。
④ビタミンCが多く含まれた食品
ビタミンCと言えば「レモン」のイメージがありますが、レモンの可食部はビタミンが20mgしか含まれていません。
パプリカやブロッコリーの方がビタミンCは豊富です。
パプリカは100gに170mg、ブロッコリーは100gに120mgビタミンCが含まれています。
ビタミンCの推定平均必要量は成人で1日85mgです。
【参照】日本人の食事摂取基準2020

3-2.鉄分が多く含まれた食品


鉄分を多く含む食材としてレバーを思い浮かべる方は多いかもしれません。
豚レバー100gの鉄分は13mgです。
他にあさりやさんま、豆乳、小松菜も鉄分が多く含まれています。
小松菜100gの鉄分は2.8mgです。
1日の鉄分推奨量は成人男性7.5mg、成人女性10.5mg(月経あり)、妊娠初期では9mg、妊娠中期と後期は16mg、授乳期は9mgです。
【参照】日本人の食事摂取基準2020


<まとめ>貧血を改善すれば、歯の健康にもつながる


今回の記事でご紹介したように、貧血と歯の痛みは深く関係しています。
また、貧血は他にも身体にさまざまな症状を引き起こす可能性が高いです。
特に女性は貧血に陥りやすいため、普段の食事から鉄の摂取を意識する必要があります。
今回紹介した対処法や食品を参考にしてみてください。




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マグネシウムが虫歯を予防する?歯の健康に重要な栄養素だった!

こんにちは。金沢市の歯科医院、白根歯科クリニック院長の白根和明です。

マグネシウムは虫歯予防や改善に効果が期待できる栄養素の1つと言われています。
理由は、マグネシウムは歯槽骨の維持や歯の再石灰化の役割を担っているからです。
マグネシウムが不足すると歯槽骨の維持がされず、歯の再石灰化が行われなければ歯自体が弱くなってしまいます。
今回は、マグネシウムの虫歯への効果や具体的な摂取基準も合わせて紹介しているので、参考にしてみてください。

1.虫歯の原因にマグネシウムが大きく関与



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アメリカの研究で「歯は単なる固形物ではなく、歯の神経を通じて歯の表面のエナメル質まで体の栄養素が行き渡っており、血液循環のようなものがある」と言われています。
以上の理由から、歯の血液循環が正常ならば虫歯になりづらく、循環が滞ってしまう人は虫歯のリスクが高くなったり虫歯の進行が速くなったりするかもしれません。

循環の停滞を引き起こしてしまう原因は以下の5つです。
砂糖の過剰摂取
ストレス
運動不足
ビタミンやミネラル(マグネシウム)不足
薬剤服用
特に「砂糖の摂取による血糖値の急上昇」や「ミネラル(マグネシウム)不足」の影響が大きいと言われています。


2.虫歯予防のための行動


歯の循環を停滞させないための行動は以下の3つです。
砂糖を意識的に避ける
食べるスピードをゆっくり
ミネラル摂取
以下で詳しく説明していきます。

①砂糖を避ける
WHOは1日の砂糖摂取量の目安を、「1日に摂る総エネルギー量の5%未満」に抑えるべきとガイドラインで発表しています。(2015年3月)
具体的には砂糖25gに相当し、スティックシュガーだと8本分です。

②ゆっくり良く噛んで食べる
食べるスピードが早いと、血糖値が急上昇してしまい体や血管への負担が大きいです。
なるべく野菜など血糖値の上がりにくいものから食べるよう心がけましょう。

③ミネラル摂取
ファストフードの普及により玄米や穀物類を摂取する機会が少ないので、ミネラルが不足しがちです。
ミネラルの豊富な食材(豆類、野菜、きのこ、木の実など)を意識的に摂取しましょう。

3.マグネシウム不足の影響


前項でも説明したように、ミネラルのなかでもマグネシウムは虫歯予防に重要な栄養素です。
マグネシウム不足が引き起こす全身への影響や、歯への影響を説明します。

3-1.全身への影響


マグネシウム不足は不整脈や虚血性心疾患、動脈硬化症のリスクが高くなると言われています。
また、長期的なマグネシウムの不足は糖尿病や高血圧のリスクを高めると言われており、生活習慣病リスクが高いです。

3-2.歯への影響


マグネシウムは体内でカルシウムと深く関わっており、骨や歯にカルシウムが行き届くように調節しています。
血中のマグネシウム濃度が低下すると、生命維持のために骨からマグネシウムを放出せざるを得ません。
骨の形成や維持に活用できるマグネシウムが減り、歯槽骨の形成を阻害してしまいます。
歯槽骨がうまく形成されないと歯や歯茎に十分な栄養が行き渡らないので、虫歯になりやすいです。

4.マグネシウムの摂取基準と多く含まれる食材


具体的にマグネシウム摂取基準や多く含まれる食材を紹介していくので、参考にしてみてください。

4-1.マグネシウム摂取基準


1日のマグネシウムの推奨量は以下のとおりです。

(男性)18~29歳は340㎎、30~64歳は370㎎、65~74歳は350㎎、75歳以上は320㎎
(女性)18~29歳は270㎎、30~64歳は290㎎、65~74歳は280㎎、75歳以上は260㎎

参照【日本人の食事摂取基準2020】
ご自身の年齢を確認してみましょう。

4-2.マグネシウムを多く含む食材


マグネシウムは、藻類、魚介類、穀類、野菜類、豆類に多く含まれています。
乾燥のカットワカメ100gにはマグネシウム460mg含まれていたりと、様々な食材に含まれているので、意識して摂取しましょう。

<まとめ>マグネシウムを意識的に摂取して虫歯予防を


虫歯予防になぜマグネシウムが必要なのか紹介しました。
マグネシウム不足は歯槽骨の形成に関わるので歯の健康維持に大切な栄養素です。
また、マグネシウムは生活習慣病予防も期待できます。
今回の記事を参考にしてぜひ食生活に取り入れてみてください。



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